最大20PFLOPSで爆速AI処理! MSI版「DGX Station」(プロトタイプ)をチェック!COMPUTEX TAIPEI 2025

» 2025年05月21日 09時50分 公開
[井上翔ITmedia]

 既報の通りNVIDIAは5月19日(台湾時間)、AI(人工知能)の演算処理に特化したデスクトップコンピュータ「DGX Station」の最新バージョンをPCメーカーを通して2025年後半から提供することを発表した。

 従来とは異なり、新しいDGX StationはNVIDIA純正以外のデザインも登場する。「COMPUTEX TAIPEI 2025」のMSI(Micro-Star International)ブースを通りがかったところ、MSI版DGX Station「CT60-S8060」のプロトタイプが展示されていた。

MSIブース MSIブースは大きく「エンタープライズ」と「コンシューマー」で二分されており、サーバを始めとするエンタープライズ向け製品は台北南港展覧館の第1ホール(TaiNEX 1)の1階のブースに展示されている
CT60-S8060 MSI版DGX Station「CT60-S8060」のプロトタイプ。ケースはMAGブランドのゲーミングケースを流用しているようだ

 CPUはArmアーキテクチャベースの「NVIDIA Neoverse V2(Grace-72コア)」を1基、GPUはBlackwell Ultraを1基搭載している。メモリはCPU用がLPDDR5X規格(最大496GB)、GPU用がHBM3eメモリ(最大288GB)を備えている。

 ネットワークインタフェースは10GBASE-Tポート1基(Marvel AQC113)と、400GbE QSFPポート2基(NVIDIA ConnectX-8 SuperNIC)を備えている。

 ストレージポートはType 2280のM.2スロット(NVMe規格)を2基備えており、うち2基がPCI Express 5.0 x4のCPU直結ポート、もう2基がトレーニングデータ用のPCI Express 6.0 x4ポートとなっている。

 PCI Express拡張スロットは、PCI Express 5.0 x16サイズを3基備えている。1基はディスプレイ出力(グラフィックスカード)用で、2スロット厚のカードを差し込むことが可能だ。一方で、残りの2基は1スロット厚のカード向けで、信号線はPCI Express 5.0 x8相当(≒ディスプレイ出力用の半分の速度)となる。

 なお、新しいDGX Stationはまだ“暫定仕様”であり、製品版では仕様が大きく変る可能性もある。

マザーボード全景 マザーボードはNVIDIA純正品を搭載する。SSDは3基搭載されていた
メモリ回り アクセス速度と省電力性を重視する観点から、CPU(システム)メモリはLPDDR5X規格のものを採用している
背面の様子 背面の様子。NVIDIAが提示している暫定仕様と少し異なる部分もあるが、400GbE QSFPポートが2基あるのは本当にすごい
400GbE QSFPポート 400GbE QSFPポートの上には、ヒートシンクが載っかっている。速度が速度だけに、かなりの熱を発するのだろう。あとマザーボード見ていると、電源入力ポートがたくさんあることが気になる
ポート類 デスクトップPCのケースを流用しているせいか、ケース上部にはUSB Standard-A/USB Type-C端子も備えている

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