2kg切りの洗練された薄型ボディーにRTX 5090 LPを搭載した「ROG Zephyrus G16(2025)」の実力を検証するゲーミングノートPC ナビ(2/4 ページ)

» 2025年06月03日 12時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

強力な基本スペック

 CPUはIntelのCore Ultra 9 285H(開発コード名:Arrow Lake-H)を搭載する。性能優先のPコアが6基、電力効率優先のEコアが8基、より省電力なLP Eコアが2基の合計16コア16スレッドで、最大周波数はPコアが5.4GHz、Eコアが4.5GHz、LP Eコアが2.5GHzである。77TOPSの内蔵GPU(Arc Graphics 140T)と、13TOPSのNPU(Intel AI Boost)も統合されている。

 メインメモリは標準で64GBと大容量だ。Core Ultra 200Vシリーズ(開発コード名:Luna Lake)と異なり、メインメモリはCPUパッケージで統合ではなく、LPDDR5X-7466をメインボードへオンボード実装している。SO-DIMMソケットは用意されていない。

 ストレージはM.2ソケットでの実装だ。PCI Express 4.0 x4対応の2TB SSDを標準搭載している。

photo CPUはCore Ultra 9 285H(開発コード名:Arrow Lake-H)を採用している。6基のPコアと8基のEコアに加えて、2基のLPEコアを実装し、計16コア16スレッドで処理を行う
photo メモリはLPDDR5X-7467を採用する。標準で64GBをオンボードで搭載している。
photo ストレージはPCIe 4.0 x4対応のSSDを搭載する。評価機のSSDはMicron製だった
photo CrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア。PCI Express 4.0 x4対応SSDとしても高速な部類に入る

ゲーミングノート“最強”のGPUを搭載

 外部GPUとして、NVIDIA GeForce RTX 5090 Laptop GPUを搭載する。ノートPC向けでは現行最強のGPUであり、描画エンジンのCUDAコアは1万496基、グラフィックスメモリは24GBのGDDR7 SDRAMを搭載している。

 AIパフォーマンスは1824TOPSに達し、メディアエンコーダーもトリプル搭載するなど非常に強力な仕様だ。

 ただ、本製品のTGP(Total Graphics Power)は120W(後述するNVIDIAのユーティリティーでは130W表記)に設定されている。NVIDIA公式のTGP(90〜150W)の上限には及ばないため、パフォーマンスがフルに発揮できないかもしれないが、薄型フォームファクターでの放熱能力、動作音などを考慮した結果だろう。

 ちなみに、先日レビューしたRTX 5090 Laptop GPU搭載機の「ROG Strix SCAR 18 G835」は、TGPが175Wだった。

 先代機やROG Strix SCAR 18 G835同様、MUXスイッチも搭載している。通常は、アプリの利用状況によってCPU内蔵GPU(Arc Graphics 140T)とNVIDIA GPUを切り替えてバッテリー駆動時間などを最適化するが、Armoury CrateユーティリティーでGPUモードをUltimateにすることで、パフォーマンスを重視してNVIDIA GPUのみを利用できるようになる。

photo GPUはNVIDIA GeForce RTX 5090 Laptop GPUを搭載する。ノートPC向けでは最強GPUだ
photo ASUS JAPANのスペック情報では120Wとされているが、NVIDIAコントロールパネルでの最大グラフィックスパワーの表示は130Wだった
photo ノートPC向けのNVIDIA GPUは、標準ではCPU内蔵GPUと状況に応じて併用されるが、Armoury Crateユーティリティーで「Ultimate」を選ぶことで、NVIDIA GPUのみを常時利用できるようになる

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