ではまとめていきましょう。Kamvas Slate 13は大型、アンチグレアガラス、筆圧ペンが付属という、かなり貴重な特徴を合わせ持ったAndroidタブレットです。一方で、このような特別感のある仕様を盛り込みながらリーズナブルな価格に収めるためか、性能が比較的控え目で、付属の筆圧ペンも昔の静電気センサー式のペンによく見られた弱点がいくつも残ったままになっています。
総じて、豪華な点と残念な点が入り混じっており、どの用途に優れているとも簡単には言えない製品になっています。中型でよりリーズナブルなKamvas Slate 11も、同じ問題を抱えています。
ただし、製品が狙った立ち位置自体は優れています。お手軽お絵描きの鉄板デバイスであるiPadは、ベースモデルも結構ちゃんとした値段(11インチiPadで5万8800円〜)になってしまった上に、Apple Pencilはもともと別売で、しかもそのPencilも何が違うか分からない2機種(第1世代モデルとUSB-Cモデル)に分かれているという混乱の中にあります。
Kamvas Slateは絵が描けるという訴求をストレートに感じ取れる上に、11型のモデルならば4万円台のパッケージだけで必要なものが一通りそろいます。
これは、手軽に始めたい初心者にも、絵を描きたいお子さんがいる親御さんにも、非常に良いアクセスポイントとなります。
長らくHUIONの製品を見てきて、リーズナブルさを維持したまま完成度を上げていくのが早くてうまいとずっと感じていました。願わくば、この製品も絵を描いたりノートを取ったりするという訴求ならばそれに応じた完成度向上を、もしくはより多くの用途で満足しやすくなるような変化を、果たしていってほしいと期待しています。
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