こんにちは! refeiaです。
今日はHUIONの高級液タブ「Kamvas Pro 19」を見ていきましょう。液タブや板タブの分野で、海外メーカーのXPPen TechnologyやHUIONが台頭してきたのはご存知の通りだと思います。それらのメーカーは従来、若干の妥協と引き換えに“実用的+コストパフォーマンス”というのが主な強みで、上位モデルにも何らかの隙がある状態でした。
そして今回見ていくのは、ワコムの「Cintiq Pro 16」(実売20万円前後)と競えそうな価格になった上位モデルです。
発売から数カ月経ってはいますが、個人的に海外メーカーにも上位機に進んできてほしいと思っていたので注目していたモデルです。じっくり見ていきましょう。
まずは、おおまかなスペックから見ていきましょう。
4K/広色域/タッチ対応と、全体的に上位モデルのスペックになっています。海外メーカーは従来ではタッチ対応には消極的だったので、タッチ操作が欲しい人には朗報です。ただし、現状ではタッチ操作はWindows PCに接続した場合のみ利用できる、とのことでした。
また、18.4型のサイズも非常に良いです。これまで液タブといえば16型近辺から急に22型や24型まで飛んでいて、その中間のニーズを満たせずにいました。
ワコムが新Cintiq Proシリーズで17.3型を出したものの約37万円と高価すぎて別枠になってしまい、旧Cintiq Pro(16/24/32)の領域では大きな隙ができていました。そこにスポッと収まる格好になるのが本機です。
それでは本体を見ていきましょう。全体的にソリッドで、好感を持てるデザイン。ナローベゼルのおかげで比較的大画面の割に設置しやすいサイズになっています。
背面は旧Cintiq Pro風の内蔵スタンドとVESAマウントがあり、片側にUSB Type-Cポートが2基とヘッドフォン端子、上端には電源ボタンとタッチ有効/無効スイッチがあります。
PCとの接続はType-Cケーブルか、3in1ケーブル(HDMI)を選べます。3in1ケーブルは液タブ側が2本に分かれていてやや不思議な形式ですが、頻繁に運搬したり片付けたりするようなモデルでもないので不便は感じないと思います。
そしてなかなかナイスなのが、液タブからノートPCに給電する機能です。付属のACアダプターは最大出力が65Wなので、ゲーミングノートPCでもなければ充電しながら制作することもできそうです。
それでは、ディスプレイをチェックしていきましょう。基本的にはアンチグレアとフルラミネーション処理されたイマドキの良い液タブのディスプレイです。それに加えて本機は色の忠実性も訴求していて、シリアルナンバーつきのカラーキャリブレーション報告書が添付されています。
また、工場出荷時の設定でsRGBモードが有効になっています。標準的な発色をデフォルトにするのは、好ましいと分かってはいても、展示機などで色が薄いと見られてしまうことを恐れてなかなかできないことだと思います。ここは素直に拍手を送りたいです。
発色をネイティブモードに設定して測色機で計測すると、Adobe RGBとDCI-P3のおおむね両取りできる広色域だと分かります。カラーシミュレーションはsRGB/Adobe RGB/DCI-P3から選べます。
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