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ARグラスの実用性アップを実感する「XREAL One」を試す PCディスプレイより使いやすいシーンが増えてきた武者良太の我武者羅ガジェット道(1/2 ページ)

» 2025年06月09日 12時40分 公開
[武者良太ITmedia]
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 近年はメガネ型のウェアラブルデバイス(スマートグラス)に注目が集まっていますが、その1つがARグラスと呼ばれる製品です。グラス部分に投射されたデジタル情報と、周囲を同時に見られる光学パススルーデバイスとも言えます。

 「スマートフォンやPCと接続すれば、目の前に100型を超える超巨大なディスプレイが広がる!」──そのようなキャッチコピーを掲げた商品が多く見られますが、実際にはどんな見え方になるのか、どんな使い方ができるのか。気になっている方も多いのはないでしょうか。

 筆者は実際に使ってみて、個人的には十分に実用性が備わっているデバイスだと実感しています。特に今回取り上げる「XREAL One」は、PC用の仮想モバイルディスプレイとして現時点でベストなアイテムです。普段は画面が小さなノートPCを使っている方ほど、手に入れてほしいと思います。

photo MacBook AirとXREAL One。バッテリーは持たず、USBケーブルで母艦となるデバイスと接続する

見た目も機能もスマートなXREAL One

 XREAL Oneは、これまでもさまざまなARグラスを世に送り出してきたXREALが開発した最新世代の製品です。価格は6万9980円です。フレーム部分に厚みはありますが、普遍的なサングラスのデザインに落ち着いています。質量は約82gで、本体にバッテリーはなく、PCやスマートフォンとはUSBケーブルで接続します。

photo やや大ぶりだが、サングラスといっても通用するXREAL One
photo 左から接続用のUSBケーブル、XREAL One、保護ケース
photo 付属の保護ケースはハードタイプで、安心感がある

 XREAL Oneには「XREAL X1」チップという専用の制御チップが搭載されています。頭の前後/左右の傾きや回転を検知できる3DoFセンサーも内蔵しています。XREAL One以前のARグラスは、頭を動かしても常に仮想ディスプレイ映像が視界のどこかに固定されて表示されましたが、XREAL Oneは360度、どの方向にも仮想ディスプレイを空間上に(疑似的に)固定できます。

photo 厚みのあるリム(フレーム上部)の中にディスプレイパネルが入っている
photo 下からのぞくと、ディスプレイの存在が分かる

 XREAL Oneに使われているディスプレイパネルは、ソニーセミコンダクタソリューションズ製の0.68型マイクロOLED(有機EL)です。解像度は400万ピクセルで、1080pの映像を映し出せます。

photo 内側にある光学パーツはハーフミラー

 視野角はARグラスの中では広めの50度が確保されています。ディスプレイパネルの映像を反射させるハーフミラーの品質は高く、OLEDならではの鮮やかな映像が目に飛び込んできます。

photo USBケーブルはテンプルの末端に接続する

 XREAL OneをWindows PCやMacと接続すると、すぐに外部ディスプレイとして認識されます。専用アプリなどを起動する必要はありません。USB Type-Cを搭載したiPhoneや、DisplayPort Alternate Mode(DP Alt Mode)対応のAndroidであればミラーリング表示されます。

 シームレスに使えるのもXREAL Oneのいいところ、といえますね。

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