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ARグラスの実用性アップを実感する「XREAL One」を試す PCディスプレイより使いやすいシーンが増えてきた:武者良太の我武者羅ガジェット道(2/2 ページ)

» 2025年06月09日 12時40分 公開
[武者良太,ITmedia]
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装着感は?

 XREAL Oneは普段使っているメガネよりは明らかに重いし、USBケーブルの重さも気になってくるものの、これは慣れれば大丈夫です。最初は30分も装着していると疲れを感じていましたが、今は2〜3時間の連続着用でも気にならなくなりました。

photo 軽い、という印象はないが、掛け心地は良好

 重さや形状のバランスの良さだけではなく、電気調光式で明るさを3段階で変えられるレンズが秀逸なのです。仮想ディスプレイの画面に集中したいときは暗くして没入感がアップして、歩くときなどは明るくして外界を見やすくなります。この切り替えがボタン1つで行えるし、仮想ディスプレイを固定して見ているときは暗く、仮想ディスプレイから目を離すと自動的に明るく変化してくれるのでストレスを感じにくいのもうれしいところですね。

 内蔵されているスピーカーの品質も良好です。BOSEとの共同開発によって生まれたオーディオシステムだそうですが、メリハリが効いています。カフェやコワーキングスペース、電車内など公共の場では控え目な音量に設定しますが、思ったより音漏れが少ないのもいいところ。

 BOSEはウェアラブルBluetoothスピーカーというべき最初期のスマートグラスを作ったメーカーの1つでもあり、グラスデバイスにスピーカーを組み込むことに長けているようですね。

特筆するべきは、ウルトラワイドモードの使いやすさ

 肝心要の視野についても、XREAL One以前から発売されてきた「XREAL Air 2 Pro」と比較しながらご紹介しましょう。

photo 左がXREAL One。右がXREAL Air 2 Pro

 XREAL Oneの視野角は50度です。下の図の薄緑色の枠くらいの仮想ディスプレイが得られます。主観ではありますが、1m先の距離に33〜34型のディスプレイが見えるという印象です。

photo MacBook Air 13と、各XREALで得られる仮想ディスプレイの広さ

 対してXREAL Air 2 Proの視野角は46度です。水色の枠、32型くらいです。公称では4m先の場所に147型のディスプレイが広がるとされています。数値的には間違っていないものの、もっと近くの場所に、そこそこ大きいディスプレイがあると感じますね。

 これくらいの差なら「XREAL Oneでなくてもいいんじゃないか」「リーズナブルなXREAL Air 2 Proでもいいのでは」と思うかもしれません。事実、スマートフォンと接続してゲームで遊ぶ、NetflixやAmazonプライム・ビデオを見る分にはXREAL Air 2 Proで十分に満足できます。調光機能はありませんが、視野角が同じXREAL Air 2でも十分です。そういった用途ならコスパはめちゃくちゃ良いですよ。

 しかし、仕事用として使うなら話は別です。

 前述したように、XREAL Oneは3DoFセンサーを活用することで仮想ディスプレイを特定の方向に固定できます。この図のように、ノートPCの上に置くような配置も可能です。首を少し下向きに傾ければすぐにノートPCの画面も目に入ってくるので、デュアルディスプレイとして使えます。

photo 仮想ディスプレイを固定できるXREAL Oneは、仮想ディスプレイとPCのディスプレイの両方を活用できる

 しかし、仮想ディスプレイを固定できないXREAL Air 2 Proは、首を動かしても常に仮想ディスプレイの映像が目に入ってきます。よってデュアルディスプレイとしての運用ができません。

photo XREAL Air 2 Proは、頭の向きに仮想ディスプレイが追従してしまうので、ノートPCのディスプレイとの併用に不向き

 XREAL Beamというオプションを使うことで3DoFによる表示も可能になるのですが、仕事用として使うならXREAL Oneですね、と言うしかないトドメがこちら。

photo アスペクト比32:9の仮想ディスプレイが使えるようになる、XREAL Oneのウルトラワイドモード

 XREAL Oneのメニューから「ワイドスクリーンモード」を選択すると、仮想ディスプレイが左右に広がるウルトラワイドモードになります。一度に見える範囲は薄緑の領域のみとなりますが、首を左右に振ることでさまざまなアプリのウィンドウを開いて配置できます。

 これが、仕事の進ちょくというか生産性に効くんです。効きまくるんです。

XREAL Eyeを追加することで6DoFにステップアップ

 さらにXREAL Oneには、カメラユニットのオプションが用意されます。メーカーよりお借りして実験しているのですが、コイツがすごい。動画や写真の撮影だけではなく、高さや奥行きも測れるセンサーとして機能し、XREAL Oneが6DoFのARグラスに進化します

photo XREAL Oneシリーズ専用カメラユニット「XREAL Eye」
photo ブリッジ下にあるのがXREAL Oneシリーズ専用カメラユニットのXREAL Eye

 MRやVRコンテンツを使うのでなければ「6DoFってそこまで必要ないかな」と思っていたのですが、それは大間違い。仮想ディスプレイをApple Vision Proや、Meta Quest 3みたいに、空間に固定できるようになるのです。

 椅子の背もたれに身体を預けているときは、通常よりもウルトラワイドモードの広い範囲を見ることができるし、身体を近づければじっくり見たい部分を拡大できる。

 しかも補正レンズを入れておけば、老眼対策にも効果あり。どんな姿勢、どんな距離であっても仮想ディスプレイが見やすいから、現実のディスプレイより使いやすいのではと感じてきます。

 控えめに言って、最高のモバイルディスプレイです。

ビジネスマンだけじゃない。クリエイターにも効くディスプレイデバイスだ

 XREAL Oneだけでも優れたモバイルディスプレイになるし、XREAL Eyeを足すことで、さらに生産性がアップします。Google ドキュメントなどのオフィススイート系サービスから、Photoshopによる画像レタッチ、Premiere Proを用いた動画編集、Canvaなどのデザイン系Webアプリでも使ってみましたが、文字入力もデザインワークも仕事が進むこと進むこと!

photo ビジネス用途でも試してほしいですね

 最近は17型を超えるモバイルディスプレイも多く販売されていますが、いくら薄いとはいっても運ぶのは面倒です。しかしXREAL Oneならバッグの中に500mlのペットボトル1本分くらいの余裕があれば大丈夫。6万9980円という価格も、ちょっと良さげなモバイルディスプレイと同じくらいですし、ビジネスマンもクリエイターも買って得するテバイスですよ、コイツは。

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