昨今のモバイルノートPC市場では、軽さや性能だけでなく、使い勝手やスタイルの自由度も重要な選択基準となっている。
そうした中、日本HPが発売した「HP OmniBook X Flip 14 AI PC」は、360度回転ヒンジによる2in1構造と高い基本性能、そして美しい有機ELディスプレイを備えた注目モデルだ。
OmniBook X Flip 14にはCore Ultra 200Vプロセッサを搭載する「Intelモデル」と、Ryzen AI 300プロセッサを搭載する「AMDモデル」が用意されている。今回、AMDモデル(OmniBook X Flip 14-fk)のパフォーマンスモデル(14-fk0005AU)を借りて試す機会があったので、さまざまな側面から実力をチェックしていく。
今回レビューするOmniBook X Flip 14-fkのパフォーマンスモデルは、その名の通り性能重視の上位モデルだ。直販標準価格は25万3000円で、Intelモデル(OmniBook X Flip 14-fm)のパフォーマンスモデル(Core Ultra 7 258V搭載)と比べると1万9800円安い。主なスペックは以下の通りとなる。
本製品に搭載されているAPU「Ryzen AI 7 350」は、モバイル向けのRyzen AI 300シリーズの中でも比較的上位に位置するモデルだ。CPUコアはZen 5アーキテクチャとZen 5cアーキテクチャを4基ずつ搭載するハイブリッド構造で、最大5GHzで駆動する。一般的なビジネス用途から軽めのマルチタスク作業まで、幅広く快適にこなせるパフォーマンスを備える。
GPUコアは、8基の演算ユニット(CU)を備えるRadeon 860M Graphicsを搭載している。3D性能は控えめながら、動画再生や画像編集、軽量な3Dゲームなどを快適に楽しめるスペックは確保している。
XDNA 2アーキテクチャのNPUコアはピーク処理性能が50TOPS(毎秒50兆回)となっており、Microsoftの定める新しいAI PC(Copilot+ PC)の要件を余裕でクリアしている。「Windows Studio Effects」によるAIを生かした映像処理はもちろん、HP独自のアプリ「HP AI Companion」のようなローカルAIアプリケーションでも、CPU/GPUのリソースを圧迫せずにスムーズな動作が期待できる。
1TBのSSDはPCI Express 4.0 x4接続で、レビュー機ではキオクシア製の「KBG60ZNV1T02」というモジュールを搭載していた。本SSDはPCメーカー向けに出荷される「KIOXIA BG6シリーズ」のType 2280/1TBモデルで、公称スペックでシーケンシャルリードが毎秒6000MB、シーケンシャルライトが毎秒5000MBという性能を備える。
「CrystalDiskMark 8.0.6」で実測した限り、カタログスペック通りの性能は出なかったが、読み書き速度は実用において十分なものだった。
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