いろいろなメディアで報じられている通り、「Windows 10」のサポートが10月14日(米国太平洋夏時間、以下同)をもって終了します。同日をもって、Windows 10に対する新しい更新プログラムは配信されなくなります。
一方で、何らかの理由で「Windows 11」への移行が間に合わないという場合の“つなぎ”の手段として、セキュリティ更新のみを引き続き受けられる「拡張セキュリティプログラム(ESU)」も用意されます。過去のバージョンにおけるESUは法人限定で提供されてきましたが、Windows 10(バージョン22H2)では初めて個人ユーザー向けESUも提供されます。
7月22日付で配信されたオプション更新プログラム(KB5062649)を適用したPCでは、Windows Updateにおいて個人ユーザー向けESUを適用するかどうか確認するプロセスが導入されました。
筆者が持っているWindows 10 PCでも、ESUに関する意思確認が表示されました。実際に適用してみましたので、手順をご紹介します。
Windows 10の個人向けESUは、最新の「バージョン22H2」にのみ適用可能です。それ以前のバージョンのWindows 10を使っている場合は、まずバージョン22H2にアップグレードしてください。
その上で、以下の要件を満たす必要があります。
個人向けESUのライセンスは、Microsoftアカウントにひも付ける形で提供されます。ローカルアカウントでログインしている場合は、ローカルアカウントを既存のMicrosoftアカウントとひも付けるか、新たにMicrosoftアカウントを作成してひも付けてください。
Windows 10の個人向けESUのライセンス料金は、1台当たり30ドル(または現地通貨の相当額)です。ただし、以下のいずれかの条件を満たすと無料になります。
無料での利用を希望する場合、一番手っ取り早いのはOneDriveにPCの設定をバックアップする設定をすることです。「設定」から「アカウント」→「Windows バックアップ」と進み、「自分の設定を保存する」項目にある「Microsoft エクスペリエンス全体でユーザー設定にすばやくアクセスする」をオンにしてください。
バックアップを取る項目は個別にオン/オフできます。同期したくない設定がある場合は、個別項目のスイッチをオフにしてください。
ライセンスはWindows 10のサポート終了翌日から1年間(2026年10月13日まで)有効で、期間中はいつでも取得(契約)できます。ただし、いつ取得しても料金や利用期限は変わりません。
先述の通り、Windows 10の個人向けESUのライセンスはKB5062649以降の更新プログラムを適用すると取得可能です。
KB5062649以降の更新プログラムを適用すると、設定のWindows Updateに「Windows 10 のサポートは 2025 年 10 月に終了します」というコーナーが出現します。ここにある「今すぐ登録」をクリック(タップ)すると、ライセンスの取得手続きに入ります。
更新プログラムを適用したのにコーナーが出てこない場合は、Windows Updateの「更新プログラムをチェック」をクリックすると表示される可能性があります。ただし、この表示が出現するのは“順次”なので、PCによっては表示されるまでに時間が掛かる可能性もあります。
KB5062649以降の更新プログラムを適用すると、設定のWindows Updateに「Windows 10 のサポートは 2025 年 10 月に終了します」というコーナーが出現します。表示されない場合は、更新の有無をチェックすると早く表示されるかもしれません今すぐ登録をクリックするとESUの有効化ウィザードが起動し、ESUの概要(意義)が表示されます。内容を確認したら「次へ」をクリックしましょう。
次の画面では、PCとMicrosoftアカウントアカウントの状況を確認した上で、ESUのライセンスオプションが表示されます。利用するオプションを選択して「登録」を押してください。有償で購入する場合は、画面の指示に従って有効なクレジットカード/デビットカードの情報を入力しましょう。
なお、Windows バックアップを使って設定をバックアップしている場合は「追加料金なしで登録できる」旨が表示されます。そのまま「登録」をクリックしてください。
ESUの登録(有効化)には少し時間がかかります。2026年10月13日までESUに登録された旨が表示されたら、手続きは完了です。「完了」をクリックするとウィザードは終了します。
なお、ESUはあくまでも何らかの理由で「Windows 11」への移行が間に合わないという場合の“つなぎ”の手段で、セキュリティ更新以外の更新は一切行われません。また、ESUはアプリのサポートを延長するための措置でもありません。
可能な限り早く、PCのOSをWindows 11へとバージョンアップするか、Windows 11をプリインストールしたPCへの買い換えすることを強くお勧めします。
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