MicrosoftとOpenAIは9月11日(米国太平洋夏時間)、両社間で「拘束力のない覚書(MOU:Memorandum of Understanding)」を締結したことを発表した。このMOUは両者間の「パートナーシップの次の段階」に関するもので、締結を機に契約条件の最終的合意に向けた取り組みを進めていくとしている。
MOUの締結に伴い、OpenAIは組織運営に関する声明を発表している。
OpenAIは元々、2015年に非営利組織(現在の「OpenAI Nonprofit」)として発足した。その後、営利事業への進出に伴い2019年、営利企業(LLC:Limited Liablity Company)として傘下に「OpenAI LP」を設立した。
OpenAI Nonprofitは2024年12月、OpenAI LPを公益目的企業(PBC:Public Benefit Corporation)に転換した上で、直接的な関与(支配)から離れる方針を示した。
しかしこの5月、OpenAI Nonprofitはこの方針を一部変更し、OpenAI LPのPBC化は予定通り実施した一方で、主要な株主としてOpenAI LPの支配を続けることになった。
今回の声明で、OpenAI NonprofitはOpenAI LPに1000億ドル(約14兆7000億円)超の出資をしていることを明らかにした上で、非営利/営利(公益目的)が互いに成長を促す体制を構築できた旨をアピールしている。
また、OpenAI Nonprofitは「AIリテラシーと社会理解」「コミュニティイノベーション」「経済的機会」の3分野における非営利/コミュニティー組織を支援するための助成プログラムの第1弾として5000万ドル(約63億7000万円)を投資することも明らかにしている。
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