今最も売れているビデオカメラの「Osmo Pocket 3」や、アクションカム市場で評価が高まってきた「Osmo Action 5 Pro」などを使っているユーザーであればおなじみであろうアイコン表示と同じアイコンがOsmo 360でも採用されています。多機能ではありますが、各種設定を行うための項目を選択しやすくなっています。
外部機器との連携がしやすいのもOsmo 360の特徴です。Bluetoothワイヤレスイヤフォンや、DJI製ワイヤレスマイク(初代DJI MICを除く)とも接続できます。マグネットクイックリリースはOsmo Action 5 ProのOsmo Action クイックリリース式アダプターマウントと共通です。
DJIの機材を使ってきた人ほど運用しやすくなる。DJIのエコシステムの恩恵をうけられる360度カメラといえますね。
肝心の画質に関しては、かなりの高いクオリティーを発揮しています。細かい葉が重なりあう部分もスッキリとした見栄えで、逆光となる部分もフリンジはありません。センサーだけではなくレンズのクオリティーも高いのでしょう。
以下は10bit カラーモードで8K撮影した映像となります。木々の間から差し込む太陽の光で逆光状態となっていますが、飽和しているところは少なく、鮮やかさすら感じます。特殊な設定をせずとも、この色味の映像が撮れるのはうれしいですね。
少し気になったのは、レンズから近い場所はややフォーカスが甘く感じるところ。スマートフォンで見ている限りは気付かないのですが、40型級のディスプレイやXRヘッドセットで映像を見ると、ソフト寄りだと感じてきます。センサーサイズが大きくなったことで、ボケやすくなってしまったのでしょうか。
ブレ補正も良好です。水平ラインもしっかりと保ってくれますし、安心して使うことができます。超広角のビデオカメラとしても積極的に使いたくなります。
スペックリストを見て想像はしていたのですが、それでも驚くことができたのが低照度シーンの撮影品質です。「SuperNight」という夜景用のモードで撮影しましたが、ノイズ抑制の効果が強く塗り絵っぽく感じる場所はあるものの、映像そのものがスッキリとしているから見やすいですし、ダイナミックレンジも広く白飛びしにくい。約10億色を表現できる10bitカラーで記録できるメリットが生きています。
映像が甘く感じたとしても、引き気味の構図にして通常の動画として書き出せばこの通り。シャープな雰囲気の映像を作れます。
片側だけのレンズ/センサーを使った撮影も可能です。TikTok向けの動画を撮るならこのシングルレンズモードを活用したいところ。さらに4K/120fpsの設定で撮り、5倍スローモーション動画(24fpsにリフレーム)としてみました。滑らかな水の動きがよく分かります。
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