取り外せるモジュール型コントローラーが楽しい! Windows 11搭載のポータブルゲーミングPC「AYANEO 3」を試す(3/3 ページ)

» 2025年10月03日 12時30分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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ゲームをサクサクプレイできる

 Steamをインストールして、なじみのゲームをプレイしてみたところ、もたつくことなく遊ぶことができた。OLED(有機EL)の画面は美しく、没入感も高い。ただ、プレイしたのが「Goat Simulator」だったため、少し酔ってしまった。

 さて、主観だけではどうしようもないので、ゲームのベンチマークテストで数値を確認してみたい。使ったのは「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」だ。

 画像設定「高品質(デスクトップPC)」ではスコア「5495」の「普通」であった。

「普通」 「高品質(デスクトップPC)」では「普通」だった。デスクトップPC並みにサクサク動く

 「高品質(ノートPC)」に変えたところ、スコア「6106」となり、「やや快適」だ。

「やや快適」 このサイズでも「高品質(ノートPC)」モードでやや快適という評価であった

 よくばって「最高品質」にしたところ、スコアは「3909」の「設定変更を推奨」となってしまった。ファイナルファンタジーのキャラクターたちも「やれやれ」と悲しそうに首を振っていた。

「設定変更を推奨」 さすがに「最高品質」では無理があった

 滑らかなプレイをしたいのであれば、「高品質(ノートPC)」にしておくのが良さそうだ。とはいえ、このサイズのポータブルゲーミングPCでもAAAクラスのゲームを楽しめるのだから、良い時代になったものだ。

仕事で使えるか?

 次に、仕事に使えるかどうかも試した。形はゲーム機だが、中身はWindows 11を搭載する高性能PCだ。キーボードとサブディスプレイを接続するだけで、どこでもデュアルディスプレイ環境のワークスペースが生まれる。

ワークスペース Windows PCなので、見やすいサブディスプレイと入力しやすいキーボードをつなげれば、無理のないワークスペースが生まれる。なお、本体のみでも上部にある「LC」キーを短押しするとソフトウェアキーボードが表示されるので、短いテキストであればそれで事足りるだろう

 愛用する「PhotoScape」で画像編集を行ってみたが、全くもたつくことなくサクサクと編集することができた。待ち時間ゼロなので、作業効率が良い。

 ただ、内蔵バッテリーだけでモバイルディスプレイの電源も賄おうとすると、1時間30分ほどしかもたなかった。作業の際には、電源を用意したい。

 もう1つ言えば、AYANEO 3にはスタンドが内蔵されていない。自立しないのでスタンドを忘れないようにしたい。AYANEOでは、汎用(はんよう)性の高いハブ搭載スタンドを販売しているので、一緒に持ち歩くと良さそうだ。

 HDMI、USB Standard-A×2基、USB Type-C(データ用)、USB Type-C(電源用)、SDメモリーカードスロットとmicroSDメモリーカードスロット、有線LANポートを搭載するので重宝する。

AYANEOドッキングステーション AYANEOの純正ドッキングステーション。端子の位置を前後させて、さまざまな厚みのAYANEOデバイスを利用できる

ベンチマークテストの結果は?

 最後に、「3DMark」によるベンチマークテストの結果もお伝えしよう。

 クロスプラットフォームに対応したグラフィックス機能をテストする「Wild Life v1.1」では、スコアが「1万7999」であり「非常に良好」という評価であった。

「非常に良好」 テスト中に見ていて「美しい」と感じたが、結果は「非常に良好」であった

 グラフィック性能と処理性能を測定する「Time Spy v1.2」では、スコアが「3168」で「良好」、CPUスコアは「8466」、グラフィックスコアは「2853」であった。軽いゲームであれば、問題なくプレイできそうだ。

「良好」 こちらは「良好」だ

 「Steel Nomad Light v1.0」では、スコアが「2614」であり「良好」だ。

「良好」 「Light」版なので「良好」という評価を得られたが、「Steel Nomad」ではカクカクしてしまい、苦しそうであった

 いずれのテストでも「良好」以上であったので、ゲームも作業もそれなりにこなせそうだ。

 OCuLinkを搭載しているので、もっと高負荷なゲームをしたいという場合は、外部GPUと併用すると良いだろう。

 とはいえ、AYANEO 3は「ゲームをサクサク楽しみたい」「仕事でもバリバリ使いたい」という実用面だけでなく、モジュール式コントローラーを搭載しているというギミックが楽しく、所有欲を満たしてくれるデバイスだと感じた。

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