張氏に続いて登壇したNECPCの飯田陽一郎執行役員(コマーシャル営業推進本部長)は、自社のPC事業について概況を紹介した。
NECPCの発足後、個人向けPCはNECPCが企画から製造/販売/サポートまでを一貫して自社で行う一方、法人/個人事業主向けPCの企画/販売は原則としてNECが行う体制が続いていた。しかし2025年4月から、法人/個人事業主向けPCの企画/販売業務もNECからNECPCに移管された。
飯田氏は法人/個人事業主向けPC事業の完全移管について経緯を説明した上で、個人向けと法人/個人事業向けのPC事業を“一体”としてシナジー効果を追求していくという方針を説明した。
法人/個人事業主向けPC事業の完全移管後、NECPCとして初めて企画した法人向けノートPCが「VersaPro UltraLite タイプVY」だ。本製品は7月に発表され、約995gという1kgを切る軽さを実現しながらも、長時間のバッテリー駆動を実現した意欲作だ。JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.3.0(以下「JEITA 3.0」)に基づく計測では、動画再生時で最長約20.1時間、アイドル時で最長約40.2時間の駆動を実現している。
飯田氏によると、VersaPro UltraLite タイプVYは「お客さまからの注目度も高く、通常の4倍近い見積もり(の請求)いただいている」とのことで、大きな注目を集めているようだ。
VersaProシリーズを含むNECPCの法人/個人事業主向けPCは、ほぼ100%が米沢事業場で生産されている。一方、個人向けのLAVIEシリーズについては30〜40%程度が米沢産で、残りは海外の協力工場で生産しているという。
加えて、米沢事業場ではレノボ・ジャパンが販売するThinkPadシリーズのうち、幾つかのモデルを「メイド・イン・ジャパン」の製品として生産し、顧客に届けている。
NECPCの米沢事業場について、飯田氏は大きく「NECレノボグループの生産を担う工場」「NECブランドのPCとThinkPadブランドのモバイルワークステーションの開発拠点」「NECブランドのPCの品質を担保する拠点」「工場に直結したサービス機能」の4つの機能を有すると説明する。
米沢事業場の3階には、PCの開発チームの拠点がある。そこでは主にNECブランドのノートPCの開発が行われている。
加えて、近年ではレノボ・ジャパンの大和研究所の一部が移管され、ThinkPadブランドのモバイルワークステーション(ThinkPad Pシリーズ)のフラグシップモデル「ThinkPad P1」シリーズの開発も担っている。
品質保証という観点では、同じ事業場内に開発チームや工場があることを生かし、各部署と連携して「設計」「部品」「生産」の品質を日々高めているという。“より高い品質”を確保した製品作りが常に目標だ。
サービス拠点としての米沢事業場では、顧客の要望に応じた「PCカスタマイズサービス」を実施している。これは顧客がマスターイメージを生産前に作成し、それを生産時に展開するというものだ。顧客がマスターイメージを適用した「マスター機」を用意する必要はあるが、工場から出荷した時点でカスタマイズが完了していることがメリットとなる。
なお、同社では工場出荷後に行う「NECPCキッティングサービス」も提供しているが、米沢事業場で製造したPCを群馬事業場に輸送し、その後キッティング作業を行うことになる。
顧客のニーズに応じて、必要なサービスをきめ細かく提供できるのがNECPC強みだと、飯田氏は説明する。
NEC、法人向けPCの販売業務をNECパーソナルコンピュータに移管
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