“現行で最も明るく、最も高精細”をうたうサングラス型ディスプレイ「VITURE Luma Ultra」の実力をチェックする(3/4 ページ)

» 2025年12月09日 17時00分 公開
[Yukito KATOITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

近視調整ダイヤルで自分に合ったピント合わせを実現

 サングラス型ディスプレイ(あるいはAR/XRグラス)は便利そうだなと思う反面、視力が低いユーザーは「自分は利用できるのだろうか……?」と不安を覚えることもあるだろう。筆者もその内の一人で、しっかりと集中して作業する際は眼鏡が必須だ。

photo ディスプレイが見づらい場合は、本体上部の近視調整ダイヤルでピント合わせを行おう

 Luma Ultraにはグラス上部に左右それぞれ近視調整ダイヤルが用意されており、最大で-4.0Dまで調整できるようになっている。眼鏡ユーザーでも、一部の方は本機能で見え方を調整すれば、裸眼でも利用できるようになるだろう。

 とはいえ、この機能でできることはあくまで近視の度合いを調整できるだけだ。筆者のように乱視の場合、これだけで調整することは難しい。

 そんな眼鏡ユーザー向けに、専用レンズフレームが別途用意されており、このレンズフレームをVITURE公式指定店のJUN GINZAに持ち込めば、専用のレンズを作成できる。

Luma Ultraの拡張ディスプレイ機能をチェック!

 外観チェックはこれくらいにして、今回はLuma UltraをPCに接続して拡張ディスプレイとして問題なく利用できるのか、そして快適に利用できるのか、という観点から詳しくチェックしていこう。

 Luma UltraとPCを接続するには、外観チェックの時に確認したキャリングケースの中にある専用のUSBケーブルを利用する。Luma Ultra本体にはUSB Type-Cコネクターではなく、マグネットで固定する独自端子がある。取り外しがしやすく、磁力もしっかりとあるので、ちょっとやそっとでは外れないのも好印象だ。

photo マグネット式のUSB-Cケーブルを使ってPCと接続する

 USBケーブルをPCの映像出力に対応したUSB Type-Cポートに接続すると、Windows 11であればドライバのインストールが不要で拡張ディスプレイとして利用できる。ただし、左右の写りがずれており、症状がきつい乱視のような見え方になってしまうと筆者は感じた。

 正しく利用するためには、「Spacewalker」という専用アプリのインストールが必要だ。Spacewalkerをインストールすると、同時にドライバもインストールされるので、拡張ディスプレイとして利用するのであれば、必ずインストールしよう。

 なお、Luma UltraはArm版Windows 11にも対応しているが、BitLockerの無効化、セキュアブートの無効化、そしてテストモードへの切り替えが必要なので注意が必要だ。

 とはいえ、手順はインストーラーを実行した際に表示されるので、表示される通りに実施すれば問題なく導入できるので安心してほしい。ドライバのインストールが完了すれば、設定を戻しても問題なく利用できるので、インストールが完了したら設定を元に戻しておこう。

 なお、今回のテストではArm版Windows 11が導入されたLenovo IdeaPad Slim 5x Gen 9で動作確認を行っている。

 さて、Luma Ultraを接続し、Spacewalkerを起動すると「デスクトップをカスタマイズ」と題したウィンドウが表示されるので、「次へ」をクリックしよう。

photo 最初に説明ウィンドウが表示されるので、「次へ」をクリックしよう。

 すると、Luma Ultraに表示させる拡張ディスプレイのレイアウト選択ウィンドウが表示される。デフォルトでは画面右上が「デスクトップの拡張」に設定されているが、このままだとPCのディスプレイも有効化される。

 通常、何も設定せずにLuma Ultraを接続すると、PCのディスプレイがメインディスプレイとして扱われるため、カーソルなどの画面間の移動が多くなってしまう。よって「ミラーディスプレイ」設定に切り替えることをおススメしたい。

 さて、それぞれ仮想ディスプレイのレイアウトを選択できるのだが、個人的な感覚として超広ワイドパノラマは通常作業時だと首を動かす頻度が高くなるため、「並べて2つのディスプレイ」か、「並べて3つのディスプレイ」を選択すると良いだろう。今回のテストでは「並べて3つのディスプレイ」を選択してみた。

photo 拡張ディスプレイのレイアウトを指定できる。なお、指定後もSpacewalkerで別のレイアウトに切り替えることも可能だ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月11日 更新
  1. “現行で最も明るく、最も高精細”をうたうサングラス型ディスプレイ「VITURE Luma Ultra」の実力をチェックする (2025年12月09日)
  2. Wi-Fiルーター「Aterm」のふるさとはどんな場所? NECプラットフォームズ掛川事業所の歴史に触れる【前編】 (2025年12月09日)
  3. サングラス型ディスプレイ「VITURE Luma Ultra」の周辺デバイスを試す 独自のネックバンド型Androidデバイスや“Switch 2”と接続できるドックで拡張性アップ (2025年12月10日)
  4. Wi-Fiルーター「Aterm」のふるさとは先端技術の“試験場” NECプラットフォームズ掛川事業所の中核工場を見てきた【後編】 (2025年12月10日)
  5. 作品を邪魔しない“黒子”に徹するMRガイドとは? アルテピアッツァ美唄でカディンチェが示した「日本的DX」の形 (2025年12月10日)
  6. レノボのポータブルゲーミングノートPC「Legion Go S」「Legion Go Gen 2」が日本上陸 価格重視か機能重視かで選択可能 (2025年12月09日)
  7. エージェントAI時代のWindowsはどうなる? Microsoftの苦悩 (2025年12月08日)
  8. 「これで年単位の品薄が確定」――“Crucial撤退ショック”のPCパーツショップ (2025年12月06日)
  9. ZOTAC、デスクトップ版GeForce RTX 5060 Tiを搭載したミニデスクトップPC (2025年12月09日)
  10. ZOTAC、Core Ultra 7+GeForce RTX 5070を搭載したコンパクトデスクトップPC (2025年09月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー