サングラス型ディスプレイ(あるいはAR/XRグラス)は便利そうだなと思う反面、視力が低いユーザーは「自分は利用できるのだろうか……?」と不安を覚えることもあるだろう。筆者もその内の一人で、しっかりと集中して作業する際は眼鏡が必須だ。
Luma Ultraにはグラス上部に左右それぞれ近視調整ダイヤルが用意されており、最大で-4.0Dまで調整できるようになっている。眼鏡ユーザーでも、一部の方は本機能で見え方を調整すれば、裸眼でも利用できるようになるだろう。
とはいえ、この機能でできることはあくまで近視の度合いを調整できるだけだ。筆者のように乱視の場合、これだけで調整することは難しい。
そんな眼鏡ユーザー向けに、専用レンズフレームが別途用意されており、このレンズフレームをVITURE公式指定店のJUN GINZAに持ち込めば、専用のレンズを作成できる。
外観チェックはこれくらいにして、今回はLuma UltraをPCに接続して拡張ディスプレイとして問題なく利用できるのか、そして快適に利用できるのか、という観点から詳しくチェックしていこう。
Luma UltraとPCを接続するには、外観チェックの時に確認したキャリングケースの中にある専用のUSBケーブルを利用する。Luma Ultra本体にはUSB Type-Cコネクターではなく、マグネットで固定する独自端子がある。取り外しがしやすく、磁力もしっかりとあるので、ちょっとやそっとでは外れないのも好印象だ。
USBケーブルをPCの映像出力に対応したUSB Type-Cポートに接続すると、Windows 11であればドライバのインストールが不要で拡張ディスプレイとして利用できる。ただし、左右の写りがずれており、症状がきつい乱視のような見え方になってしまうと筆者は感じた。
正しく利用するためには、「Spacewalker」という専用アプリのインストールが必要だ。Spacewalkerをインストールすると、同時にドライバもインストールされるので、拡張ディスプレイとして利用するのであれば、必ずインストールしよう。
なお、Luma UltraはArm版Windows 11にも対応しているが、BitLockerの無効化、セキュアブートの無効化、そしてテストモードへの切り替えが必要なので注意が必要だ。
とはいえ、手順はインストーラーを実行した際に表示されるので、表示される通りに実施すれば問題なく導入できるので安心してほしい。ドライバのインストールが完了すれば、設定を戻しても問題なく利用できるので、インストールが完了したら設定を元に戻しておこう。
なお、今回のテストではArm版Windows 11が導入されたLenovo IdeaPad Slim 5x Gen 9で動作確認を行っている。
さて、Luma Ultraを接続し、Spacewalkerを起動すると「デスクトップをカスタマイズ」と題したウィンドウが表示されるので、「次へ」をクリックしよう。
すると、Luma Ultraに表示させる拡張ディスプレイのレイアウト選択ウィンドウが表示される。デフォルトでは画面右上が「デスクトップの拡張」に設定されているが、このままだとPCのディスプレイも有効化される。
通常、何も設定せずにLuma Ultraを接続すると、PCのディスプレイがメインディスプレイとして扱われるため、カーソルなどの画面間の移動が多くなってしまう。よって「ミラーディスプレイ」設定に切り替えることをおススメしたい。
さて、それぞれ仮想ディスプレイのレイアウトを選択できるのだが、個人的な感覚として超広ワイドパノラマは通常作業時だと首を動かす頻度が高くなるため、「並べて2つのディスプレイ」か、「並べて3つのディスプレイ」を選択すると良いだろう。今回のテストでは「並べて3つのディスプレイ」を選択してみた。
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