マイクロOLED採用のサングラス型ディスプレイ「VITURE Luma Ultra」を試す XREALのライバルになれるか?:武者良太の我武者羅ガジェット道(1/5 ページ)

» 2025年11月18日 15時00分 公開
[武者良太,ITmedia]

 近年、PCやスマートフォンの映像を入力して、目の前に大きな仮想ディスプレイを表示できるサングラス型のスマートグラスに注目が集まっています。表示品質が向上し、VRゴーグルに比べて装着の負担が少なく、物理的なモバイルディスプレイを持ち歩くよりも身軽に過ごせるためです。

 米国で高い評価を得ているスマートグラスのブランド「VITURE」(ヴィチュアー)は、高輝度で色再現性の高いマイクロOLED(有機EL)ディスプレイパネルを採用し、さらに調整しやすいアナログダイヤル式の視度調整機構を備えることから、特にゲーム用途で注目されてきました。

 そんな中、同社は11月18日に新製品として、スタンダードモデルの「VITURE Luma」(6万4880円)と、上位機種の「VITURE Luma Ultra」(8万9880円)を発売しました。本記事では、それぞれの特徴と実機の使い勝手をお届けします。

photo 専用アプリを必要とせずに、macOSやWindows、スマートフォンにUSB Type-Cで接続して使える「VITURE Luma Ultra」

3つのカメラによる6DoFトラッキングに対応 表示品質や輝度も良好

 新しいVITURE LumaとVITURE Luma Ultraの最も大きな違いは、前後/左右/上下の移動と、ピッチ/ロール/ヨーの回転を含む「6つの自由度=6DoF」を認識できるかどうかです。

 VITURE Lumaは従来のスマートグラスと同様に、どの方向を向いても、あるいはユーザーが移動しても、視界内に仮想ディスプレイが固定で表示されます。慣れないと違和感を覚えるかもしれません。

 一方、VITURE Luma Ultraは、6DoFの機能を用いて仮想ディスプレイを特定の位置に固定できます。物理的に設置されたディスプレイの感覚に近い状態です。空間上にコンテンツを配置する、空間コンピューティングの利用を想定して設計されているというわけです。

photo 3つのカメラを用いて位置情報を検出する6DoFに対応しています。ただし、現時点ではPCやスマートフォン用の専用アプリやネックバンド型Androidデバイス「VITURE Pro ネックバンド」が必要です

 6DoFの中核となるのが、本体のフロント左右に配置されたモノクロカメラ2基と、中央のRGBカメラを合わせた3基のカメラセンサーです。周囲の映像の変化から移動量を推定し、6軸の動きを検知します。これらのカメラは手の動きも読み取り、ハンドトラッキングによる操作にも利用されます。

 ディスプレイパネルの解像度は両モデルとも1920×1200ピクセルで、アスペクト比は16:10です。一般的な16:9より縦方向の表示領域が広く、Webページや電子コミック、文書などの長文表示で有利になります。

photo ハーフミラー越しに撮影しているため映像が流れているように見えますが、実際の視野はシャープで見やすいです

 上の写真は映像イメージを撮影するためにバードバス方式のハーフミラー越しにディスプレイパネルを撮影したものです。実際の視野では、中央だけでなく周辺部までフォーカスが安定しており、樽型のゆがみも確認できませんでした。高精細さが伝わるでしょうか。

 ピーク輝度はVITURE Lumaが1000ニト、VITURE Luma Ultraが1500ニトです。ソニー製のOLEDパネルを使っているとのことですが、パネルとハーフミラーの品質や輝度の高さによって、RGBの発色がとにかくきれいです。視度調整などが適切にセットされていれば、フォーカスもくっきりとしており、エンターテインメント目的で映像を見てよし、ビジネスユースで文字を読んでよし。ディスプレイ部に関しては本当に完成度が高いです。

 視度調整機構はVITURE Lumaが-6.0Dまで対応し、VITURE Luma Ultraは-4.0Dまでとなっています。代わりに視野角はVITURE Lumaの50度に対し、VITURE Luma Ultraは52度とわずかに広くなっています。必要に応じて別売りの度付きレンズアタッチメントを装着できますが、強度近視の場合は選択時に考慮が必要です。

photo 視野角の広さをとるか、補正力を選ぶか。選択が必要になります
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