ビジネスや普段使いするマウスとしてはどうだろうか。筆者が日常的に使用しているマウスはロジクールの「MX Master 4」だが、約150g(公称値)の同機と比較すると、VM800の59gという重量は圧倒的に軽く、腕の負担、疲労は比べものにならないほど小さい。
その一方で、VM800のホイールは比較的重くセッティングされており、MX Master 4に搭載されている「MagSpeed 電磁気スクロールホイール」のラチェットモードよりも力が必要だ。
これはゲーミングマウスでは珍しくないセッテイングで、ゲームにおいてはホイールを選択操作に使用することが多いためだろう。
同様にホイールを横方向に倒すチルト操作にも対応していない。このあたりはVM800に限らず、ゲーミングマウスをビジネス利用する際に割り切らなければならないところかもしれない。
VM800では底面を含めてボタン数は6つある。人によってはやや物足りなさを感じるかもしれない。ボタンのカスタマイズ性は高いが、底面ボタン以外にDPIステージ切り替えを割り当てようとすると、他の機能とのトレードオフが発生し、もう1つボタンが欲しくなる。
静音ボタンでないところは好みの分かれるところだろう。特に昨今のビジネスシーンではキーボード、マウスともに静音が当たり前になりつつある。だが、ゲーミングマウスではまだまだ少数派だ。進む/戻るボタンは比較的大きめで、かなり手元側に配置されているために使いやすい。
VM800およびレシーバーEG02Aのカスタマイズはエレコムの専用アプリ「EG Tool」で行う。レシーバーの設定ではライティングの設定とデバイスの管理を行える。デバイスの管理では「新しい機器と接続する」というボタンがあり、対応するゲーミングデバイスをペアリングできる。
ただし、同じ型番の機器を複数ペアリングすることはできないので、この機能が使えるようになるのはVM800以外のUWB対応機器が出てから、ということになりそうだ。
マウスで設定可能な項目はDPI、ポーリングレート、リフトオフ、ボタンスキャン、アイドリング時間だ。DPIは最大5ステージ(プリセット)に100〜3万DPIを100DPI刻みで割り当てられる。ポーリングレートは1000Hz/2000Hz/4000Hz/8000Hzの4つから選択できる。ボタンスキャンレートも同様だが、ポーリングレートより大きいレートは指定できない。
リフトオフ距離は低/中/高の3つから選択するが、マウスパッドに合わせた最適化によって設定することもできる。ユニークなのはセンサーのXY軸の角度を変更できる機能だ。マウスを傾けて持ってしまうクセがあり、操作上の感覚と実際の動きがズレてしまう人は試してみるといいだろう。
各設定はプロファイルとして複数保存しておくことができるが、プロファイルの切り替えはEG Toolからしかできない。アプリケーションによってプロファイルを自動的に切り替える、ということもできないので、ゲーム/ビジネス用としての切り替えはプロファイルではなく、マウスボタンに割り当て可能なDPIとポーリングレートくらいで行うのが妥当なところなのかもしれない。
VM800は通信方式で差別化したワイヤレスゲーミングマウスだ。このような技術革新は初めての光学式センサーや、初めてのワイヤレスマウスが登場したときのインパクトにも通じるものがある。
レシーバーこそ大型ではあるものの、マウス本体は軽量で、他のワイヤレスゲーミングマウスと比較しても操作性を損なうようなディスアドバンテージは見られない。だが、UWBそのものには通信距離が短い、遮蔽(しゃへい)物に弱い、という不利な点もあるので、今後各社の2.4GHz帯独自プロトコルを置き換えていく技術になるかというと、VM800の評価次第といったところだろう。もしかしたら他のメーカーもUWB対応マウスを開発中なのかもしれない。
少なくともEG Toolを見る限り、エレコム自身は今後もUWB対応デバイスを発表する予定があるようだ。今後のさらなる進化に期待したい。
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