リュック1つで展示会セミナーの音響セット構築レポ 現場で得た“2.4GHz帯混信地獄”を生き抜く教訓武者良太の我武者羅ガジェット道(2/4 ページ)

» 2026年03月11日 12時00分 公開
[武者良太ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

マイク:DJI Mic Miniは△ 2.4GHz帯ワイヤレスは要注意

photo DJI Mic 3(左)とDJI Mic Mini(右)。Mic 3はイベント後に導入した

 「話者にはマイクを持たせたくない。そして自由に動いてほしい」──登壇者の両手を空け、自由なアクションを可能にしたいという意図から、Vlog撮影などで定評のある「DJI Mic Mini」を選択しました。コストパフォーマンスに優れ、1つのレシーバーに対して最大2波のマイク(トランスミッター)を同時接続できる機動力の高さが魅力です。

 集音能力もダイナミックレンジも十分な性能を持っていますし、話者(マイク)とレシーバーまでの距離は1〜2mくらい。「間違いないでしょ」と思っていたらトラブル発生です。

 来場者が少なかった初日から2日目午前までは安定していましたが、聴衆が20人ほどに増えた段階で、突如として中低域の明瞭度が著しく低下したのです。当初75dBに設定していた音圧も、騒音計アプリで確認すると68dB前後まで減衰していました。人がいることで音が吸われてる? いや、そういう状況の音質ではなさそうです。

 急きょボリュームを上げて対応したものの、耳に刺さるようなキンキンとした音質になってしまいました。原因を追究した結果、2.4GHz帯の過密による混信および電波干渉が強く疑われる事態となりました。

 展示会場は2.4GHz帯を使う機器が密集する環境です。来場者のスマホ、Bluetoothイヤフォン、ブース内の周辺機器、各種ワイヤレス機器、さらにTOKYO DIGICONXはXR系のデバイスが集合する場所でした。筆者は他ブースのスタッフからも「2.4GHz帯を使うXR機器が不調になった」「赤外線を使う機器がうまく動かなかった」という話を聞きました。

 DJI Mic Miniの通信規格は周囲の2.4GHz帯に影響を与えにくいGFSKですが、その2.4GHzの電波が渋滞しているような環境では、例え近距離であっても安定した通信を維持するのは困難である──。これは実現場ならではの大きな教訓となりました。

 この苦い経験を踏まえ、イベント終了後には2.4GHz帯と5GHz帯の間で自動周波数ホッピングを行う「DJI Mic 3」を即座に導入しました。5GHz帯も万全とは限りませんが、シングルバンド機材に比べればマシなはず!

 さらに2波のプラグインパワー式ラベリアマイクを3.5mmステレオミニで出力可能な「COMICA DUAL.LAV D03」も配備しました。有線接続ゆえに可動範囲の制約は生じますが、延長ケーブルの活用でカバーできる堅実なバックアップとなります。

photo 「COMICA DUAL.LAV D03」も配備

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  3. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  4. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  5. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  6. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  7. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  8. LGが4K有機EL TVの2026年モデルを発表 映像プロセッサを刷新し120Hz以上の高速表示にも対応 (2026年06月09日)
  9. 夜間もフルカラーで鮮明に記録できる「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ 5MP」が15%オフの7674円に (2026年06月10日)
  10. 高騰中のSSD、品薄のHDD──けれど“最終処分”のニーズは変わらず (2026年06月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー