これほどまでに圧倒的なパフォーマンスを誇るM5 Maxチップだが、今回の評価機はコンパクトな“14インチ”である。厚さわずか1.5cm強のボディーに、デュアルダイのFusion Architectureを詰め込んでいるが、どこまで「熱だれ(サーマルスロットリング)」を抑えることができるのか?
今回は「Cinebench 2026」の連続ストレステスト(10回ループ)で試してみたところ、1回目のループではマルチコアスコアが「8058」であったのに対し、2回目以降は「7400〜7600」の範囲に低下する。これは明らかな熱だれであり、自己申告(本体内センサー)によるプロセッサ温度は設計上の限界値である99度に達していた。
もっとも、Cinebench 2026は“常に全力”でテストするように作られており、プロセッサがこんなに全力で動くことはめったにない。日常的なテキスト入力やWebサーフィン、一般的な写真編集においてデュアルファンの冷却システムは無音で、ファンレスシステムとほぼ変わりはない。
しかし、「Topaz Video AI」を使った動画の高画質化処理や、「Cyberpunk 2077」を始めとする超高負荷ゲームを動かし続けていると、冷却ファンは一気に回転数を上げ、ノイズが目立つようになる。とはいえ、この場合は熱だれといえるほどの有意な性能低下は起こらない。
数時間に渡ってCPUやGPUを100%の負荷で回し続けるワークフローが中心であれば、冷却的により余裕のある16インチモデルを選ぶのがいいだろうが、“本当に”そこまで求めるなら、Mac Studioの刷新を待つ方がいい。
逆説的だが、14インチモデルは「少しファンノイズは大きいかもしれないが、それと引き換えに出先でもMac Studioクラスのパフォーマンス引き出せる」と考えれば、その異様さを理解できるだろうか。
何よりも、このマシンがあれば800億パラメータークラスのコーディング用AIモデルをローカルで動かし、どこでもClaude CodeやVS codeを用いてプログラミングをオフラインで行える。確かにコード生成中はファンが少し回るものの、得られる体験に比べればささいなことだ。
Apple、新チップ「M5 Pro/Max」発表 新開発の「Fusionアーキテクチャ」を搭載
突然の「スーパーコア」誕生と消えたEコア――Apple M5 Pro/Maxが断行した「CPU大再編」を読み解く
Maxonのベンチマークアプリ「Cinebench」に2026年版 最新GPU対応に加え、マルチスレッド対応CPU用テストも登場
Apple、新型「Studio Display XDR」発表 ミニLEDで最大2000ニト、120Hz対応、Thunderbolt 5搭載
「Mac Studio」「Studio Display」を試して実感した真の価値 小型・高性能に加えてAppleの総合体験も提供Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.