本製品が採用するCPUは、Ryzen AI 7 445だ。Ryzen AI 400シリーズは、Zen 5コア+Zen 5cコアの組み合わせに、RDNA 3.5世代のGPUコア、50TOPSのNPUコアを組み合わせている。Ryzen AI 300シリーズのリフレッシュ版といったポジションになるが、細かなところで違いがある。
Ryzen AI 400では、「7」グレードのモデルが2つある。Ryzen AI 7 450とRyzen AI 7 445だ。前者については前世代のRyzen AI 7 350と同じコア数(Zen 5コア4基/Zen 5cコア4基)で動作クロックを引き上げた格好だ。
一方で本製品が採用している後者のRyzen AI 7 445は、少しクセのあるスペックなので詳しく説明しておきたい。
Ryzen AI 7 445のCPU仕様は、Zen 5コアが2基、Zen 5cコアが4基の計6コア12スレッド対応となっている。Ryzen AI 300世代にはなかった配分だ。同じ6コアでも前世代のRyzen AI 5 340はZen 5×3基/Zen 5c×3基だ。さらに言えば、Ryzen AI 7 445はRyzen AI 5 340よりもZen 5コア側の最大クロックが200MHz低く、L3キャッシュは半減、PCI Expressバスも2レーン少なくなっている。
つまり、前世代の「5」グレードモデルよりもスペック的に劣っているわけだが、好意的に解釈すれば消費電力は下がる。モバイルでは性能と共にバッテリー駆動時間や発熱(あるいは冷却)といったところのバランスが重要だ。例えば前世代のスペックでは過剰だったため、Ryzen AI 400でそこを調整し、バランスを向上させたと考えれば合点がいく。
Ryzen AI 7 445のメモリやGPU、NPU部分の仕様はどうかと見ていくと、スペックシート上ではRyzen AI 5 340と全く同じようだ。LPDDR5x-8000対応で最大256GB、RDNA 3.5世代のGPUを4コア、XDNA 2世代のNPUで50TOPSといった具合だ。
グラフィックス機能はCPU内蔵のRadeon 840M Graphicsで、グラフィックスコア数は4基で最大2.9GHz駆動といったスペックだ。なお、グラフィックスメモリはメインメモリからシェアし、容量は自動的に調整されるが、My ASUSから容量を指定することもできる。
メモリはLPDDR5X-7500規格で16GBを備える。グローバルサイトには32GBモデルも掲載されていたが、現時点において日本語サイト上では記載がない。ASUSは比較的大容量メモリを積極的に推進してきたメーカーだが、昨今のメモリ高騰で事情も変わってきたのだろう。
ただ、ローカルAIを動かすとなると16GBで足りるのかという懸念はある。今後、ローカルAI開発がメモリ消費を抑える方向に進んでくれることを期待するしかない。
ストレージはM.2 NVMe SSDで、PCI Express 4.0 x4接続/容量1TBまたは512GBモデルが用意されている。512GBモデルの方が安価とはいえ、ローカルでAIを運用しようとすると、データセットのために1TBモデルを選んだ方がよいだろう。
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