主戦場はクラウドから「手元のAgent AI」へ COMPUTEXでNVIDIAとIntelが描いた次世代PCの姿:COMPUTEX TAIPEI 2026(3/3 ページ)

» 2026年06月15日 12時00分 公開
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コモディティー化への壁、その先の未来

 サーバ中心だったAIは、今やノートPCへ降り始め、いずれモバイルへと裾野を広げていくだろう。COMPUTEXの直後に開かれた「WWDC26」でAppleが見せたオンデバイス志向、つまり「軽い処理は手元、重い処理はクラウドへ」という考えも、大きくは同じ方向を向いている。

 むしろAppleは、モデルの最前線そのものより、OSへの統合とUX、ユーザーとAIをつなぐ最後のラストワンマイルに価値を移しつつあるように見える。Agent AIが手元で動くことが当たり前になれば、価値はどうユーザー体験を向上させるかへ移っていき、Appleはお得意のUXでここを取りにいこうとしているのだろう。

NVIDIA GTCでの展示、いずれはモバイル機器がここに並ぶかもしれない NVIDIA GTCでの展示、いずれはモバイル機器がここに並ぶかもしれない

 もっとも、Agent AIがコモディティー化するのにはまだまだ時間がかかるだろう。我々がローカルデバイスにAIを持つようになるまでの壁はチップの量産性とコスト、そして電力と冷却であり、特に後者の2つは大きな課題だ。

 デスクトップPCなら電源に挿しっぱなしでエージェントを夜通し働かせられるが、ノートPCはバッテリー容量に制限がある。Agent AIは常時稼働することに価値があるが、ともすると電気を消費し熱を持つようになる。いかに熱効率がいいチップを作るか、いかに安定して電気を供給し効率よく冷却するかというデータセンター向けソリューションのモバイル版が求められるようになるだろう。

 そういった壁を乗り越えた先には、仕事机の上、そしていずれは手のひらでAgent AIを回す未来があるのかもしれない。2026年のCOMPUTEXは、その入口を見せた展示会だった。

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