前段でBeta Channel関連のアップデートに触れたので、ここで改めて現状のWindows Insider Programについて整理しておく。
Microsoftは4月24日(現地時間)、「ややこしい」と言われていたWindows Insider Program(クライアントPC向け)のチャネルを整理し、これまで「Canary」「Dev」「Beta」「Release Preview」で分かれていたものを「Experimental」「Beta」「Release Preview」の3つに再編した。
再編されるまでにチャネルが複雑化していた原因は、「DevとBetaの扱いが曖昧」「複数の“最新”OSバージョンを同時開発するために各チャネルに開発途上ビルドを振り分けるため、必ずしもCanary→Dev→Beta→Release Previewの順番で提供範囲が拡大されない」といった点にあった。
状況をややこしくした原因の1つは前述の26H1の存在にあったわけだが、それをチャネル再編で解消しようという流れだ。
従来、CanaryやDevと呼ばれていたチャネルは新設の「Experimental」となり、開発途上バージョンは系統別に「Future Platforms」「26H1」「26H2(Windows 11 2026 Update)」の3つの“サブ”チャネルに分割され、ユーザー側がターゲットを選択する形でインストールするようになっている。
Betaについては、これまで25H2系統のみが提供されていたのが、やはり26H1の追加でサブチャネル方式で分割が行われている。各チャネルの最新ビルドがどうなっているかはBetaWikiの表が分かりやすいが、下記のような関係になっている(6月19日時点)。
| 配信チャネル | サブチャネル | OSコア | ビルド番号 |
|---|---|---|---|
| Experimental | Future Platforms | Krypton | Build 29613.1000 |
| Experimental | 26H1 | Bromine | Build 28120.2315 |
| Experimental | 26H2 | Germanium | Build 26300.8697 |
| Beta | 25H2 | Germanium | Build 26220.8690 |
| Beta | 26H1 | Bromine | Build 28020.2308 |
「27H2」がKryptonコアになるかは不明だが、Future Platformsで開発されているビルドがおそらくは「Build 30000」台となり、26H1と26H2を吸収していくことになるのだと考えられる。
そして2027年に向けた取り組みの1つがWindowsの大幅な高速化、主にユーザーインタフェース回りの改良にある。
キーワードの1つは「WinUI 3」だが、現状のWindowsは多くのコンポーネントで“Webベース”のUIレンダラーを利用しており、この部分の動作がオーバーヘッドとなって画面表示の低速化、ひいてはUI/UXの悪化に結びついている。
WinUI 3の導入は、これらのコンポーネント、特にダイアログなどWindowsで標準のシェルや各種インタフェースを順次ネイティブ動作可能なもので書き換え、高速化していこうという取り組みだ。
今年開催された「Microsoft Build 2026」ではこの関連セッションもあり、アプリ開発者らにWinUI 3の利用を積極的に促し(名称も「WinUI 3」ではなく「WinUI」にシンプル化したようだ)、アプリの高速化をテコ入れしている。
WinUI 3は、もともと2021年に開発者向けリリースが提供され、2023年以降はWindows 11にも順次導入がスタートしている。
一方でこれがまだ浸透していないのが実情で、前述の「Windows K2」に代表されるWindows 11機能改善プロジェクトの過程で2025年後半以降、その導入プロセスがさらに加速しているというステータスだ。
時期的に考えて、これがより完全な形で浸透するのは最終的に27H2のタイミングになる可能性が高いと考えており、そのあたりの過程が2026年後半から2027年前半にかけて視覚化されていくのではないだろうか。
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