ノートPCやスマホの「充電器(ACアダプター)」は何を見て選べばいい? ポイントは3つ(2/3 ページ)

» 2026年07月14日 17時00分 公開
[井上翔,ITmedia]
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USB PD充電器の「電源出力」仕様も調べよう

 デバイスの電源入力の仕様が分かったら、いよいよUSB PD充電器を選ぶ……のですが、可能な限り充電器の電源出力の仕様も調べてから買うようにしましょう。

 どういうことなのか、解説します。

同じ「電力」でも「電圧と電流量」が異なることがある

 USB PD規格では、デバイスと充電器が“通信”をして、デバイスと充電器の両方が対応している最大の電圧/電流で給電する仕組みを取っています。このことを「ネゴシエーション」と言います。その大まかな手順は以下の通りです。

  1. 全てのUSBデバイスで使える「5V」での給電を開始する
  2. USB Type-C Current規格(5V/1.5〜3A)で給電できるか確認する
  3. USB PD規格で給電できるか確認する
  4. 充電器がデバイスに供給可能な電圧/電流を提示する
    • 提示時はeMarkerの有無(ある場合はeマーカーに記載の給電能力)を考慮
  5. デバイスは提示を受けた電圧/電流の中から自身が使いたいものを要求する
  6. 充電器は要求を受けた電圧/電流に切り替え、デバイスに供給を開始する

 ここでポイントになるのが3番目と4番目のプロセスです。USB PD規格では同じ電力量でも、電圧と電流量の組み合わせが異なるケースがあります。

 例えば「45W」の電力を供給する場合、基本的には「15V/3A」「20V/2.25A」のいずれかが考えられます。USB PD規格では45W出力の充電器は「15V/3A」への対応は必須である一方、「20V/2.25A」への対応はオプションとされています。20Vで稼働するデバイスと組み合わせる場合は、20V出力の可能な充電器を用意することをお勧めします。

 また、充電器とデバイスで使える電圧/電流量の組み合わせがミスマッチな場合、デバイスの動作に十分な電力を供給できず「充電が始まらない(スリープしないと充電されない)」「充電しているのにバッテリー残量が減る」という現象が発生することがあります。先述の通り、デバイス側の定格最大の電圧/電流量が分かる場合は、それを満たす出力が可能かどうか確認してください。

ここを見て エレコムの「MPA-ACCP29WH」の出力仕様。最大45W対応で、15V/3Aに加えて20V/2.25Aの出力も可能です

充電ポートを複数備える場合は「1ポート」「複数ポート」の給電能力を確認

 最近は、複数のデバイスを同時充電できる「マルチポート充電器」も増えています。その名の通りUSBポートを複数搭載する充電器ですが、「1ポート利用時」と「複数ポート利用時」で給電能力が変わるものがほとんどです。

 複数のデバイスをつなぐと充電スピードに影響が出たり、ノートPCの場合は給電が止まってしまったりすることもあるので、マルチポート充電器を検討する際は「1ポート利用時」「複数ポート利用時」の給電能力を必ずチェックしてください。

ポート類 複数の充電ポートを備えるUSB PD充電器のほとんどは、使うポート数によって最大出力が変動します。複数台のデバイスを同時に充電する場合は特に注意しましょう(FUNMAXJAPAN製の「3ポートACアダプタ02M」製品情報より)

PPS対応デバイスには「PPS対応充電器」がお勧め

 USB PDの最新規格では、オプション機能として「PPS(Programmable Power Supply)」を実装できるようになっています。これは電圧を5〜21Vの範囲内で20mV単位、電流量を50mA単位でリアルタイム制御できるというもので、特にバッテリー充電における「急速充電」と「バッテリー負荷の軽減」「発熱抑制」を両立できる点でメリットがあります。

 スマホでは、ハイエンドモデルを中心にPPS対応モデルが増えているので、これからPD充電器を買うならPPS対応品をお勧めします。

スマホ スマホやタブレットで使う前提のUSB PD充電器ではPPS対応が進んでいます。マルチポート充電器の場合、PPS対応ポートを制限していることが増えているので注意しましょう

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