なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ(3/4 ページ)

» 2026年07月27日 12時30分 公開
[渡辺まりか,ITmedia]

開発のしやすさはiPhoneアプリ以上

 Even Realitiesは、2026年4月にEven G2向けアプリプラットフォーム「Even Hub」を立ち上げている。開設からわずか3カ月あまりで、公開アプリ500件、非公開アプリ4000件を超え、登録開発者数は5000人に達している。

 ワン氏は「AI時代の今、大きなチームは不要だ。朝ひらめいたアイデアをその日のうちに形にして登録できる。自分自身のためにアプリを作りたくなるほど開発のハードルが低いことこそが、Even Hubの勢いの理由だ」と明かした。

 実際、ワン氏自身にも愛用するアプリが複数あると語り、「開発者コミュニティーのおかげでEven Hubがこれほど活気を見せているのは本当にうれしい」と笑顔を見せた。

AI時代が生んだ開発者コミュニティーの高い熱量

 続いて行われた開発者らによるパネルディスカッションでは、登壇者と会場の参加者が一体となり、熱気あふれる議論が繰り広げられた。

 登壇したのは、日本国内のコミュニティーをリードする電電猫猫氏、ミスターVR氏、takashicompany(タカシカンパニー)氏の3人だ。

 タカシカンパニー氏は、数字を組み合わせて消すパズルゲームをはじめ、スマホの画像やテキストを表示する「VideoNote」、音声でBlueskyへ投稿できるツール、さらには自作のターミナルモードまで、多岐にわたるアプリを手掛けている。

タカシカンパニーさんの開発するパズルゲーム「Make15」 タカシカンパニーさんの開発するパズルゲーム「Make15」。ワン氏のお気に入りだ

 同氏は「WebViewベースのため極めて開発しやすい」と語り、自身が欲しいと思った機能を自由に形にして楽しんでいる様子を伝えた。

 ミスターVR氏は「未来のARラジオ」アプリを開発。「AIの活用により開発スピードが劇的に向上した。日常使いできる製品がG2でついに実現した」と語り、AIツールによる開発ハードルの低下がコミュニティーの活況を支えている現状を示した。

 ワン氏は、規模面では米国コミュニティーが勝るとしつつも、日本のコミュニティーについて「同じ地域の中で熱心に対話し、アイデアを共有しながら共に成長しようとする文化がある」と絶賛した。

 開発者からの「ダッシュボードをプラグイン化できるようにしてほしい」「リング操作の機能を充実させてほしい」といった具体的な要望に対し、ワン氏は「皆さんのアイデアは非常に価値がある。既にロードマップに含まれているものも多く、ジェスチャー操作の再設計も進行中だ」と即答。ユーザーと共に製品を進化させる姿勢を打ち出した。

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