記者会見後には、「AI Innovation Lab」と「Tech Rally Residency Tokyo」の見学ツアーが行われた。
前者は世界9カ所に設けられている施設で、「Seeing is Believing」、つまり「百聞は一見にしかず」をコンセプトに、デル・テクノロジーズのIT製品やAIソリューションを実際に体験してもらうことを目的としている。
デモンストレーションでは、デジタルヒューマン/デジタルアシスタントの“Aine”(アイネ)が、さまざまな言語で質問に答える様子を確認できた。100以上の言語に対応し、音声による自然言語での入出力も可能だ。導入事例としては、住民の4分の1が非英語話者で、話される言語が64にも上る米テキサス州アマリロ市の市役所窓口が紹介された。
デジタルヒューマンのデジタルアシスタント。音声で自然なやりとりができ、多言語コミュニケーションやサポート、トレーニングなど、さまざまな場面で活躍する。東京の施設では日本人に近い見た目に設定しているが、導入先で最も受け入れられやすい容姿に変えることもできる施設内には5つのインダストリーゾーンがあり、そのうちの1つであるヘルスケアゾーンでもデモンストレーションが行われた。ヘルステックスタートアップ「ayumo」が開発した「My Walkie Link」は、カメラの前を数歩歩くだけで、その動画をAIが分析し、運動機能や転倒リスクを判定するというものだ。
ayumoが手掛ける展示物は、メディカル分野の「Dr Walkie」シリーズと、ウェルネス分野の「My Walkie」シリーズの2種類だ。デモンストレーションが行われたのは、工場などでの利用を想定した「My Walkie Link」だった後者は、東京の他には英ロンドンと伊ミラノにしかない固定型のショーケースだ。法人顧客専用の施設で、営業担当者を通じて予約すれば利用できる。
商談時の実機確認や、取り扱いパートナー企業の新入社員向け研修、ワークショップなどに用いられている。
デルの各種ノートPCやデスクトップPCの他、ディスプレイやオーディオ機器、マウス、バッグ類などが展示されている。
特に興味深かったのは、デスクのように大きなマーカー連動型ディスプレイだ。普段は“彼”の自己紹介テキストをアニメーション表示しているが、ノートPCなどの製品を置くと、その製品のスペックや特徴などを表示する。
これは、製品の裏面に貼り付けたマーカーをディスプレイが読み取り、ひも付けられた情報を即座に表示する仕組みだ。なお、大型のデスクトップPCなど大きくて動かしにくく、本施設に展示できない製品については、製品名を貼り付けたアイスホッケーのパックのようなものを置くことで情報を確認できる。
このパックのようなものには、新旧製品を比較できる仕組みがひも付けられている。購入したい最新機種をタップして選ぶと、それに近い旧機種(場合によってはIntelやAMDのプロセッサを搭載したモデル)との比較表を表示するロボトム氏は会見で、川崎から大手町へ本社を移転した理由を「より顧客と近い場所へ移動することで、接点を強化するため」と語っていた。駅直結というロケーションも相まって、IT関連の意思決定者や経営層が足を運びやすい場所であることは間違いない。
結び付きが強まり、コミュニケーションが密になれば、顧客はアドバイスを受けやすく、デルもサポートしやすくなる。こうした取り組みを通じてAIに関する課題の解決を後押しし、世界における日本のAI競争力の向上を目指しているのかもしれない。そう感じさせる記者会見と見学ツアーであった。
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