Drawonの導入メリットはコミュニケーションの円滑化以外にもあるとコノルは考えている。1つは、業務のペーパーレス化に役立つという点。会議などでこれまで印刷していた資料をDrawonのサーバにアップロードすれば、社員はiPadを通じてそれらの資料にアクセスできる。また、PCを使わずに文書のチェックや手書き編集が行えるため、隙間時間を使った業務効率化にも貢献するとみる。
同社は幅広い企業の利用を想定しているが、一例としては“現場”と“オフィス”とが離れた企業にDrawonを活用してもらいたいという。工事現場や建築現場などの現場スタッフとオフィスとのコミュニケーションに、アプリが役立つと考えている。「工事現場や建築現場では、写真撮影したものを本社と共有することが多い。Drawonなら、iPadのカメラで写真をその場で撮影してリアルタイムに共有し、同じ画面を見ながらスムーズに議論できる」と、三浦淳相談役は説明する。
また実際にある引き合いとして、生徒が広範囲に点在する学習塾でDrawonの導入が検討されているという。生徒のiPadにPDFで問題を送り、iPad上で解答、添削を行うのだ。コノルでは、このほかにも学校の課外授業など、教育現場で利用してもらうことも考えている。
Drawonは11月21日に発売が予定されている。まずはiPadアプリからの提供となるが、その後、Androidなど他のプラットフォームへの展開も順次行っていく考えだ。サービス利用料金は、基本プランが月額1万5750円。50人まで登録できるが、同時に編集画面に入れるのは2人までといった制限があり、オプションを追加することで同時編集の人数やファイル数を増やすことができる。
黒板のように大ヒットアプリになるのかどうか。ビジネスシーンでiPadを利用する機会が増えているだけに、期待が寄せられるところだ。
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