人気のスマホが続々LTE対応、米通信キャリアのネットワーク対応は万全か

» 2012年10月17日 17時35分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 9月中旬に発売された「iPhone 5」は最初の3日間で、全世界で500万台を売り上げた。iPhone 5はLTE対応が特徴の1つ。LTEスマートフォンはSamsungの「GALAXY S III」など種類が増えつつあり、iPhone 5のヒットにより現在少数派にとどまっているLTEユーザーが一気に増えることも予想される。そうなった場合、LTEネットワーク側は急増するユーザーに対応できるのか――。無線ネットワークサービスの性能モニタリングの米Root Metricsが注意を換気している。

 LTEは現在、北欧と米国、それに日本などの市場で提供されている。中でも米国は最大手のVerizon Wirelessなど主要な通信キャリアが1〜2年前から提供しており、先進市場といえる。Root Metricsによると、iPhone 5発売前の9月中旬の時点で、米国のLTEサービス加入者数は約1270万人規模だという。

 GALAXY S IIIやiPhone 5に加え、MotorolaやNokiaらがLTE対応のフラッグシップモデルを発表するなど、LTE端末のラインアップも増えており、米国のLTE加入者数は年末商戦に向けて急増すると予想される。そして、iPhone 5によるWebトラフィック量が順調に伸びているという報告からも分かるとおり、高速通信が可能なLTEのユーザーが増えれば、トラフィックも増えるというわけだ。

 LTEは3Gと比較して周波数帯の利用効率が30〜40%改善するなどの特徴を備えているが、既存のLTEネットワークは新しい端末を手に一気にやってくる新規加入者に対応できるのか、とRoot MetricsのCEO、ビル・ムーア(Bill Moore)氏は問う。

 米国の通信キャリアはLTEの導入に伴い、料金プランを変更することで過度なトラフィックを防ごうという策に出た。各社は3Gで提供してきた定額使い放題の料金プランではなく、利用できるデータ量に上限を設ける従量制の料金プランを導入したのだ。「これにより、データ通信の利用は抑えられている状態」とするが、こうした策を講じない場合は、通信キャリアのトラフィック問題はさらに深刻化しそうだ。

 このように従量制によって抑えられている状態ではあるが、今後数年でLTEユーザーが急増するため、需要は爆発的に増えるとRoot Metricsは予測する。対策として、当局頼みの周波数帯の追加だけでなく、ソフトウェア技術を利用してネットワークの状態を検出して自動的に受信回路を切り替えるコグニティブ無線などの新技術の既発が必要だとしている。

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