一般層もOS、CPUに高い関心――スマホ時代、端末選びの基準に変化CEATEC JAPAN 2012(1/2 ページ)

» 2012年10月31日 16時16分 公開
[日高彰,ITmedia]

 スマートフォン市場が急速に拡大している。2012年には一般層にも広がり始め、通信キャリアの端末ラインアップも今や、スマートフォンを軸としたものになっている。そしてスマートフォンへの移行が進むにつれ、ユーザーの携帯電話に対する意識にも変化が現れ始めているという。

 この変化の徴候は、通信機器、携帯電話等のメーカーで構成される業界団体・情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の調査結果にも現れている。CIAJでは、携帯電話ユーザーの利用動向を1998年から実施しており、報告書「携帯電話の利用実態調査」を毎年発行している。この春に実施した2012年度調査では、スマートフォンへの移行の勢いが前年度調査時に比べて増しており、この動きが端末市場に刺激をもたらしていることが、データの上でも明確に表れたという。

 調査は、関東・関西在住の携帯電話利用者1200人(19歳以下、20代、30代、40代、50代、60代の男女各100人)を対象として3月下旬から4月上旬にかけて行われた。また、調査への同意を得た対象者に調査票を郵送し、後日、訪問回収する「郵送留置」の調査であるため、ネット調査に比べてより幅広い属性のユーザーをまんべんなく捕捉しているのが特徴。10月のCEATEC JAPANで行われた同協会による説明の中から、今年度調査に特徴的な部分を紹介する。

スマホの一般層への普及、2011年の春以降に顕著な動き

 ユーザーが1台目のメイン端末として使用する機種は、依然としてフィーチャーフォン(58.1%)がトップで、2位はスマートフォン(38.0%)、3位はPHS(2.3%)だった。

Photo 1台目の端末としては依然としてフィーチャーフォン需要が大きい

 1台目/2台目以降を問わない集計では、スマートフォンを所有する人は2010年度は9.2%、2011年度は14.8%だったところ、今年度では前年比2.6倍の38.8%と急速に増加。当初はいわゆる“アーリーアダプター層”にとどまっていたスマートフォンが、2011年春以降の1年で一気に一般層に広がったことが見てとれる。

 スマートフォンの普及はすべての世代・性別で進行している。伸び幅が最も大きかったのは30代女性で、2011年度調査の13.0%から今年度54.0%と、実に41ポイントの増加となった。また、10代・20代の男女も30ポイント前後と大きな伸びを示している。職業別で見ると、今年度調査ではパート・アルバイト、専業主婦などで顕著な伸びが見られるという。なお、所有するスマートフォンのOSはAndroidが56.6%、iOSが42.4%だった。

Photo 元々多かった30・40代男性に続き、2012年長さでは30代女性、10・20代の男女で大きな伸びが見られた

買い替え期間の長期化に歯止め

 2007年秋以降、総務省モバイルビジネス研究会の提言によって端末の販売方式が変わり、端末の本体価格が上昇したため、携帯電話の買い換え需要が冷え込んだ。

 CIAJでは携帯電話の買い替え期間も毎年調査しており、2008年度に平均24.7カ月だったのが2011年度には平均34.9カ月にまで長期化しており、この間、業界では端末メーカーの再編が大きく進むこととなった。

 しかし今年度は33.7カ月と、2008年度以来久々に買い替え期間が短縮された。今年は初期のAndroidスマートフォンが発売されてからちょうど2年にあたるなど買い換えを後押しする材料もあり、平均買い替え期間はさらに短期化する可能性もある。

Photo 2008年度調査以来長期化していた買い替え期間が久々の短縮

 現在使用している端末を買い替えたいと答えたユーザーは、2010年度には全体の35.1%だったのに対し、2011年度は66.2%、今年度は74.9%と、ここ1〜2年で急伸している。ただし、フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替え意向があるユーザーの30.1%は「月々の支払いがフィーチャーフォンから少しでも高くなるならスマートフォンは買わない」と答えており、スマートフォンに変えたいとは思いながらも、パケット料金などを気にしてなかなか移行に踏み切れないユーザーが少なくないことを示している。

Photo スマートフォンの登場でユーザーの買い替え意向が一気に加速

 また、携帯電話を買い替えるときに利用したいショップを、家電量販店、キャリアショップ、各社端末併売店などの店舗種類別に尋ねたところ、キャリアショップという回答が50代・60代で昨年に比べて大きく増加したという。スマートフォンの普及に伴い、購入前にじっくり説明を聞きたい、操作方法などを直接問い合わせる窓口がほしいという要求が高まっていることがうかがえる。

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