CO2排出量の算定・報告基準として「GHGプロトコル」を採用している、CDP・SBTi・RE100などの国際的な枠組み・イニシアティブにおいては、電気由来CO2の算定にあたり、証書や再エネ電気由来クレジットも活用可能としている。
今回提案された「新・基礎排出係数」は、これらの国際的イニシアティブと整合的なものとなるように考案されたものと言える。
検討会では、電気の基礎排出係数の算定方法について、今年度秋頃を目途に、取りまとめを行う予定としている。
SHK制度対象の事業者(需要家)は、一般消費者や金融機関等に対して、自社の削減努力をアピールするために、費用を負担しCO2排出量の少ない(排出係数の低い)電気を選択すると考えられる。このような削減努力のインセンティブを削がない制度とすることは重要である。
他方、本来その目的のためには、現在も調整後排出係数を使用することが可能であり、実際に小売電気事業者は、調整後排出係数「のみ」を、一般消費者向けに自社Webサイトにおいて公開している。
仮に、意図的に基礎排出係数を環境価値として訴求する小売電気事業者が存在するならば、「電力の小売営業に関する指針」を踏まえた厳正な対処が必要であろう。
カーボンニュートラル実現に向けて、排出係数は、電気の選択材料として今後一層重要性を増すと考えられる。そのような将来像を見据え、いたずらに制度を複雑化することなく、まずは、現行の排出係数の仕組みについて、普及啓発を進めることが望まれる。
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