インテル、“グラフィックスコア統合”Atom N450を発表

インテルは、グラフィックスコアとメモリコントローラを統合した新世代Atomと対応チップセットを発表した。搭載PCは2010年1月4日以降にASUS、デル、MSIなどから発表される予定だ。

» 2009年12月21日 17時17分 公開
[ITmedia]
グラフィックスコアとメモリコントローラを統合したIntel N450のダイ画像

 インテルは、12月21日(米国時間)にグラフィックスコアとメモリコントローラをCPUに統合した新しいAtomシリーズと、対応するチップセットを発表した。グラフィックスコアを統合したインテルのx86系CPUとしては、初めてのモデルとなる。

 今回発表されたAtomは、Netbook向けの「Atom N450」と、デスクトップPC向けの「Atom D410」「Atom D510」の3モデルで、それぞれに対応する「Intel NM10 Express」チップセットも同時に発表された。

Netbook向けの「Intel N450」(写真=左)と、デスクトップPC(Nettop)向けでデュアルコア、2次キャッシュメモリ1Mバイトを実装した「Intel D510」(写真=右)

名称 コア数 動作クロック 2次キャッシュメモリ プラットフォームTDP プロセッサTDP 対応メモリ
Atom N450 1 1.66GHz 512Kバイト 7ワット 5.5ワット DDR2-667
Atom D410 1 1.66GHz 512Kバイト 12ワット 10ワット DDR2-800/667
Atom D510 2 1.66GHz 1Mバイト 15ワット 13ワット DDR2-800/667

 新しいAtomは、45ナノメートルプロセスルールとHigh-kメタルゲートを導入して、消費電力とパッケージサイズの小型化を実現、従来のAtom NシリーズとIntel 945Gシリーズチップセットで構成するプラットフォームと比べて、平均消費電力を約20%削減した。

 また、CPUにグラフィックスコアとメモリコントローラを統合したことで、従来3チップ構成だったプラットフォームが2チップで構成可能になる。このことが、システム全体におけるTDPの抑制と、プラットフォームの実装面積の削減につながるとインテルは説明する。資料によると、Netbookではプラットフォーム全体の実装面積が60%縮小し、デクストップPCでも、実装面積が70%縮小し、TDPが50%削減されたとしている。

グラフィックスコアとメモリコントローラを統合したことで、従来の3チップ構成から2チップ構成に変更、TDPの抑制と実装面積の削減が実現した

 新しいAtomとチップセットを採用したNetbookは、2010年1月4日以降に発表される予定だ。米Intelの資料によると、Netbookの出荷を予定しているベンダーとして、ASUS、Acer、デル、東芝、富士通、レノボ、サムスン、そしてMSIが挙がっている。

Atom N450の米Intelリリース資料に用意されていたNetbookの画像。スペックは明らかになっていないものの、左からASUSの「Eee PC 1005 PE」「Inspiron Mini 10」「Wind Netbook U135」とされている

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