エントリー機はキヤノンのEOS Kiss X9。
今年のキヤノンは他社に比べて製品数が多かったけど、注目は「APS-Cサイズセンサー以上の全モデルのデュアルピクセルCMOSセンサー化を一気に完了したこと」だ。このセンサーは像面位相差AFセンサーの一種で、要するに、ライブビュー時のAFが速く快適になる。
今まで、中位以上のモデルにしか採用されなかった「デュアルピクセルCMOSセンサー」だけど、これを一番必要としていたのはライブビューで撮影するユーザーが多いエントリーモデルや、そもそもライブビューしかしないミラーレス一眼のEOS Mなわけである。
となると、シンプルで安くて軽くてファインダーでも背面モニターでも快適に撮れる「Kiss X9」がエントリー機としていい。X9なんてもはや「ファインダーで撮るより背面モニターで撮る人に向けた一眼レフ」というよく分からないカメラなんじゃないかと思うわけで、このあとは徐々にエントリー機のミラーレス化が進んだり、いよいよ本気出したミラーレス一眼が出てくるんじゃないかと思ったりするのである。
さてコンデジ。
注目したいのは秋に出た、ソニーのRX10M4とキヤノンの「Powershot G1 X Mark III」だけど、使ってて印象深かったのはソニーのRX10M4かねえ。これの無双っぷりはすごい。
約2000万画素1型センサー搭載の25倍ズーム機。ボディサイズはハイエンドミラーレス機並だけど、24-600mm相当でF2.4-4.0ってのはなかなかのスペック。タッチパネルに対応したので前モデルで引っかかってたAF枠の指定もしやすくなった。
1型センサーなのでそれより大きなセンサーのカメラに比べると画質面では不利だし、「望遠撮影は不要」ならデカいだけかもしれないけど、このとりあえずこれを持っていけばスチル、ムービー問わず何でも撮れちゃう感はたまらなく面白い。面白いって大事だ。
こんな感じで、数は少なかったけれども、注目すべきカメラが何台も登場した2017年。その中でどれか1台だけ差し上げます、とサンタクロースにいわれたら、面白さでソニーのα9かな。
2018年はまた動きがいろいろありそうで楽しみである。
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