パケット料から解放するためのCDMA 1X WIN〜KDDI、NET&COM2004講演

» 2004年02月05日 19時24分 公開
[RBB Today]
RBB Today

 契約数の伸びが好調なauだが、それをさらに加速されるべく2003年11月には携帯電話からのウェブやメールの料金が定額になる「EZフラット」を開始した。これは、データに特化した通信方式EV-DOを用いたサービス「CDMA 1X WIN」を開始したことで実現された料金体系といえる。

 幕張メッセで開催中のイベント「NET&COM 2004」では、KDDIの重野卓氏による「CDMA 1X WINがもたらす携帯電話のブロードバンド化とその意義」と題したテクニカルセッションが行われた。

KDDIの重野卓氏

 セッション内で同氏はauにおけるパケット通信量のグラフを示した。これによると、月初めはトラフィックが多く発生し、月末が近づくに従い減ってきているのだ。さらに、月末にはパケット料金の照会サービスの利用回数が多くなるとしている。これは、ユーザが料金を気にしながらパケット通信を利用していることを読み取れるとして「ストレスを感じながら使っているようだ」と感じたという。

 また、初期の着メロは10kバイト程度だったが、現在の着うたは100kバイト(パケット代は約200円)を越えていることを示した。これらの数字を考えると、コンテンツ代金も加えると1曲の着うたをダウンロードするのに300円程度かかる計算になる。

 このように一見すると料金がかかる着うただが、「パケ割」をはじめとした、データ通信の割引サービスの導入が成功に導いたとしている。

 これを裏付けるデータがある。ドコモとauのARPU(ユーザ1人が1か月間に支払う料金)の変化だ。これによると、auにおけるデータ通信のARPUはドコモよりも若干低い結果になった。しかし、ユーザが利用したパケット数を比較するとauはドコモの2倍もあるのだ。そのため、ドコモのユーザと比較すると同じ量の通信を半額以下で利用していることになる。

 このように、auでは割引サービスを導入することでサービスの利用が促進されてきたが、同氏は「着うたの料金は、ユーザが払う金額の限界かもしれない」とした。これらのことがあり「3Gの第一ミッションは料金を下げること。そのためにEV-DOを導入した」といきさつを明かした。

 また、EV-DOを導入したのはもう1つ理由がある。それは、動画の番組を夜中にプッシュして携帯電話に蓄積するサービス「EZチャンネル」を提供するためだ。

 同氏は、これまでの動画配信サービスをコンテンツを選んでダウンロードする「能動的、インターネット的」と表現。この場合は、ユーザの意志があって初めてトラフィックが発生する。それに対し、動画をプッシュ配信するEZチャンネルは「受動的でテレビに近い感覚」とし、こちらの場合はユーザの意志と関係なくトラフィックが発生することになる。そのため、どうしても定額制にする必要があったのだ。

 なおNET&COM2004は、2月6日まで幕張メッセで開催されている。

アクセストップ10

2026年10月11日 更新
  1. ダイソーで1100円のノイキャンイヤフォン「TWS009」を試す 騒音カットの効果は実感も電池持ちに課題か (2026年10月09日)
  2. 資産3000万円以上が対象 MUFG「エムット」最上位サービスと“年会費無料”アメックス・プラチナの魅力とは (2026年10月08日)
  3. スマホの「実質価格」高騰の恐れ、iPhone 18 Proは2倍高く? 総務省の残価設定ルール厳格化は“誰のため”か (2026年10月10日)
  4. 10月1日から楽天モバイルの「au 4G LTEエリアローミング」が縮小も意外と残っている件 (2026年10月10日)
  5. ダイソーで1100円の「GaN USB充電器」は折り畳みプラグで外出用に持ち歩きやすい 45W出力対応でPCでも使える (2026年10月10日)
  6. 「iPhone 18 Pro Max」を試して分かった進化と課題 想像以上に“使えた”可変絞り搭載カメラ (2026年10月09日)
  7. ドコモが「Google Pixel 10a(256GB)」を11万6930円に値上げ 2年7万円台に (2026年10月09日)
  8. 楽天グループ、1億件超の会員情報流出説を否定 「情報漏えいが発生したという事実は確認されておりません」 (2026年10月09日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. 「iPhone Duo」は閉じても開いても迷わず使える Appleが提示するUIの設計思想 (2026年10月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー