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» 2004年02月12日 22時55分 UPDATE

ケータイカメラ画質研究ラボVGA撮影して送信──に適した「F900i」 (1/2)

“本気のFOMA”のトップを切って登場した「F900i」。操作性は工夫されているが、メガピクセル撮影時の保存の遅さが課題だ。画質はバランスよくまとまっている。

[荻窪圭,ITmedia]
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 “2004年のドコモの主力となるか”という期待とともに発表された900iシリーズ。そのトップを切って登場したのが富士通製の「F900i」だ。「F505i」(2003年7月の記事参照)では、派手ではないものの、なかなかの完成度を見せていた富士通端末カメラだけに、F900iにも期待したいところだ。

 F900iは他の900iシリーズと同様、デジカメとして使うときのメガピクセルカメラと、自分撮りやテレビ電話で使うためのインカメラ(11万画素)の両方が用意されている。今回チェックするのはアウトカメラのほうだ。

 アウトカメラは背面のヒンジ寄りに付いており、128万画素CCDを搭載。レンズはF3.6で35ミリ相当の画角を持っていると思われる。ISO感度は100。撮影した画像に記されたEXIF情報から判断すると、絞り値はおそらくF3.6固定でシャッタースピードは上限1/4000秒となっているようだ。

 メガピクセルカメラとしては極めてオーソドックスなスペックで、最近のトレンドとなっているオートフォーカス機能などは備えていない。パンフォーカスで、マクロモードと通常モードを側面のスイッチを切り替えて使用するタイプだ。

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 マクロスイッチは側面にある。マクロスイッチの状態は画面に表示されないので、気をつけること

オーソドックスなカメラ機能。シーンモードは8種類

 端末を開いて上方向キーを押すとカメラモードになる。撮影はすべて縦位置。最近の多くのカメラ付きケータイは横位置で撮るためのシャッターを側面に備えているが、F900iはあくまでも撮影は中央の決定ボタンで行い、画像は縦位置という構成を貫いている。最高解像度は960×1280ピクセルだ。

 その下はVGAサイズなのだが、よく見ると「480×640」と「640×480」の2種類が用意してある。後者だと横位置で撮影できるという、ちょっと面白い仕様だ(メガピクセル時は縦位置のみ)。

 カメラモードにすると液晶全体にプレビューが表示され、それにオーバーレイしてさまざまな情報が表示される。情報量はかなり多く、構図を決めるのに邪魔なほど。なぜなら設定表示になんと下4段分も使うのだ。下の2段がボタンの説明で、それに加えて4つのソフトキーが何を示すかというのも表示されている。左上がMENU、左下がカメラ切替(インとアウトを切り替える)、右上が撮影画像一覧表示、右下がライトのオン/オフだ。

 一番上の段は保存先(本体内かminiSDカードか)とメモリ使用量、残り撮影枚数の表示。上から2段めには撮影設定がずらりと並ぶ。

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 静止画設定の画面。基本的な設定はこのメニューでまとめて行える。けっこう便利だ(左)。撮影時はこのように画面下にたくさんの情報が並ぶ。下段にある撮影情報の下半分はボタンのガイド、その上に並ぶアイコンが細かい設定となっている(中)。特殊効果(シーンモードのようなもの)はメニューをいちいち出す必要なく、撮影中でもすぐ変えられる。左右キーで項目を選び、上下のキーで変更する。これはセピアにした例(右)

 設定は並んでいるだけではない。左右の方向キーを押すとその場で設定項目の上をカーソルが動き、設定内容を変更できるのだ。これはなかなか便利。いちいちメニューを呼び出さなくていいのである。設定を変えられる項目は意外に多いのでこういう機能は重宝する。

 だが撮影前に基本設定は済ませておく必要があるだろう。アプリボタンの「MENU」を押すと出てくるメニューの8番にある「静止画設定」だ。ここで撮影時の基本設定をまとめて行える。画像サイズ、画質、撮影日時の付加、サイズ制限、自動保存するかしないか、保存先選択、自動終了時間などだ。

 サイズ制限機能では100Kバイトと9Kバイトを選べるが、これは保存する画像のファイルサイズの最大値を決めるもの。FOMAでは100Kバイトまで添付ファイルで送れるため(100Kバイトまでの「大容量静止画メール」を送信できるのは他社製の対応端末やPC宛ての場合。FOMAやムーバ向けには約10Kバイトの「静止画メール」しか送れない)、これで設定しておけば撮った写真は必ずメールで送れるということになる。ただし、100Kバイトにした場合は画像サイズがVGA以下に限定される。

 なお、制限なしにすると画面には無限大マーク(∞)が表示される。カメラの世界ではこのマークは「フォーカスを無限遠に合わせること」を意味するので、カメラモード時にそのアイコンを別の意味で使うのは混乱の元になるとも思える。

 基本設定以外は撮影しながらあれこれいじるのがいいだろう。明るさ、彩度(色の濃さ)、8種類の撮影効果(いわゆるシーンモードを含む)あたりがポイントだ。

 撮影効果には通常、逆光、風景、夕焼け、夜景、セピア、白黒など全部で8つある。逆光モード時はスポット測光になり、夜景時はシャッタースピードの下限が遅くなるといった違いがあるようだ。

 撮影情報表示がじゃまだと思ったら、メニューから全画面モードを選べばディスプレイ全体をファインダーとして使える。撮影情報表示は便利だけど邪魔で、設定に悩むところだ。

 撮影は真ん中の決定ボタンを押すだけ。保存にかかる時間は長く、ここはちょっとイマイチだ。

 メガピクセルモードのFINE画質で撮影し、miniSDカードに保存した場合、撮影をしてから「保存」画面になるまで約2.5秒。保存を実行して記録が終わるまでに約15秒かかる。VGAサイズにしても約6秒と、ちょっと遅い。メガピクセルサイズをメインに使いたい人はイライラとの戦いになるだろう。

 ただVGAサイズにすると横位置の撮影も可能になる。普段使うにはVGAサイズにして縦横使い分けるのも面白い。

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 外部メディアはケータイでは一番ポピュラーになったminiSDカード。その向こうに円形に並んだ方向キーと、その回りにさらに4つのアプリボタンがあるのが分かる。これらを駆使して操作する
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