きれいな発色、カメラ起動に課題〜「N900i」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/3 ページ)

» 2004年03月12日 23時26分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 50xi系とは異なる新デザインで、気合いも十分に登場した「N900i」(特集記事参照)。カメラ部も新たに富士写真フイルムのスーパーCCDハニカムを採用したメガピクセルカメラを搭載してきた。

 スーパーCCDハニカムとは、CCDの画素を格子状ではなく斜め(格子を45度傾けた感じ)に配置すると同時に1画素あたりのサイズを大きく取り、その間を補完することで画素数の倍のサイズの画像を生成するユニークなCCD。デジタルカメラでは富士写真フイルムのFinePixシリーズに、カメラ付きケータイでは「D505i」(2003年5月の記事参照)や「D505iS」(2003年10月の記事参照)など、三菱電機製の端末に採用されている。

 開いてメガピクセルカメラモードにしたところ。円形の方向キーの中央にあるのはニューロポインター。独立したカメラ専用ボタンがないのはやや残念(左)。ヒンジ部を下にして縦に撮ってみるとこういう感じになる(右)。細長いサブ液晶が印象的なデザインだ

 N900iは有効画素数100万画素のスーパーCCDハニカムを採用し、最大で200万画素相当(1612×1212)の画像を出力できる。

 カメラ部は背面の先端部に付いており、AFではなくパンフォーカス式。レンズの周りに標準とマクロを切り替えるスイッチがある。自分撮りやテレビ電話用のインカメラは11万画素CCDだ。

 レンズ部を拡大してみた(左)。レンズ回りにマクロと通常モードの切替スイッチがある。ちょっと小さくて回しづらい。レンズの下にある白いエリアがフォトライト。分かりにくいが、クローズ状態でカメラをオンにすると、右の画面のように小さな画面が現れる。この縦に細長いサブ液晶に無理矢理プレビューが表示されているのだ
 記録メディアはminiSDカード。ボディ側にスロットが付いている(左)。側面(開いたとき左側に来る位置)にはカメラアイコンとフォトライトアイコンがある。閉じて撮影する場合や自分撮り時に使う(右)

一発で起動するカメラボタンがあれば

 カメラ起動は、メニューから選ぶか、デスクトップアイコンにある「カメラ」を使うかのいずれかを選ぶ。よく使う機能を待ち受け画面上にアイコンとして置けるのがN900iの特徴だが、カメラ機能だけはデフォルトでデスクトップに置かれている。これを使うのが簡単だ。なお、閉じた状態なら側面にあるカメラボタンを長押しすれば起動できる。

 200万画素相当の出力が可能なカメラを備えながら、独立したカメラ起動ボタンがないのはとても残念だ。

 カメラを起動させると、9個のメニューが並ぶ。実際に撮影に関わる項目だけでも7つあり、ムービーモード、フォトモード、連写モード、チャンスキャプチャ、ピクチャーボイスときて、6番目がやっとメガピクセルフォト。並び順は動画と静止画が一緒になっているのでややこしいが、メガピクセルモードで撮影したい時は6番目のメガピクセルフォトを選べばいい。ダイヤルキーの[6]を押せば、メガピクセルモードで起動するので覚えておくと便利だ。

 カメラを起動すると最初に出るのがこのメニュー(左)。なんと9つもあり、1番目がムービーでメガピクセルフォトが6番目なのは不可解。なぜこの順序で並んでいるのか聞いてみたいところだ。撮影時の画面は右の画面のようになる(右)。プレビューを横長にとっているため、ディテールは分かりづらいが、その分空いたスペースに撮影情報をいれられるのでいいアイデアだ

 メガピクセルフォトで選べる画像サイズは200万画素相当の1612×1212か130万画素相当の1280×960だけ。640×480(VGA)は通常のフォトモードの中にある。

 メガピクセルフォトで起動すると、縦位置のディスプレイの半分くらいに横長でプレビューが表示される。普通にケータイを開いた状態で撮影しても、きちんと横位置で撮れるのだ。端末を横にしなくても撮れるのは悪くない。メガピクセルやVGAにしたとたん、ケータイを横に構えて撮るタイプの機種よりはすっきりしているし、空いたスペースにさまざまな情報を表示できていいと思う。

 面白いのは、細長くて小さいサブ液晶を見ながら、閉じた状態でも撮影できること。閉じた状態で側面のカメラボタンを長押しするとカメラモードが起動し、メガピクセルのアウトカメラを使って自分撮りできるのだ。ただし背面液晶の一部に本当に爪の先くらいの大きさにしか映らないので、微妙な表情まで気にして撮るのは難しい。

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