50xi系とは異なる新デザインで、気合いも十分に登場した「N900i」(特集記事参照)。カメラ部も新たに富士写真フイルムのスーパーCCDハニカムを採用したメガピクセルカメラを搭載してきた。
スーパーCCDハニカムとは、CCDの画素を格子状ではなく斜め(格子を45度傾けた感じ)に配置すると同時に1画素あたりのサイズを大きく取り、その間を補完することで画素数の倍のサイズの画像を生成するユニークなCCD。デジタルカメラでは富士写真フイルムのFinePixシリーズに、カメラ付きケータイでは「D505i」(2003年5月の記事参照)や「D505iS」(2003年10月の記事参照)など、三菱電機製の端末に採用されている。
N900iは有効画素数100万画素のスーパーCCDハニカムを採用し、最大で200万画素相当(1612×1212)の画像を出力できる。
カメラ部は背面の先端部に付いており、AFではなくパンフォーカス式。レンズの周りに標準とマクロを切り替えるスイッチがある。自分撮りやテレビ電話用のインカメラは11万画素CCDだ。
カメラ起動は、メニューから選ぶか、デスクトップアイコンにある「カメラ」を使うかのいずれかを選ぶ。よく使う機能を待ち受け画面上にアイコンとして置けるのがN900iの特徴だが、カメラ機能だけはデフォルトでデスクトップに置かれている。これを使うのが簡単だ。なお、閉じた状態なら側面にあるカメラボタンを長押しすれば起動できる。
200万画素相当の出力が可能なカメラを備えながら、独立したカメラ起動ボタンがないのはとても残念だ。
カメラを起動させると、9個のメニューが並ぶ。実際に撮影に関わる項目だけでも7つあり、ムービーモード、フォトモード、連写モード、チャンスキャプチャ、ピクチャーボイスときて、6番目がやっとメガピクセルフォト。並び順は動画と静止画が一緒になっているのでややこしいが、メガピクセルモードで撮影したい時は6番目のメガピクセルフォトを選べばいい。ダイヤルキーの[6]を押せば、メガピクセルモードで起動するので覚えておくと便利だ。
メガピクセルフォトで選べる画像サイズは200万画素相当の1612×1212か130万画素相当の1280×960だけ。640×480(VGA)は通常のフォトモードの中にある。
メガピクセルフォトで起動すると、縦位置のディスプレイの半分くらいに横長でプレビューが表示される。普通にケータイを開いた状態で撮影しても、きちんと横位置で撮れるのだ。端末を横にしなくても撮れるのは悪くない。メガピクセルやVGAにしたとたん、ケータイを横に構えて撮るタイプの機種よりはすっきりしているし、空いたスペースにさまざまな情報を表示できていいと思う。
面白いのは、細長くて小さいサブ液晶を見ながら、閉じた状態でも撮影できること。閉じた状態で側面のカメラボタンを長押しするとカメラモードが起動し、メガピクセルのアウトカメラを使って自分撮りできるのだ。ただし背面液晶の一部に本当に爪の先くらいの大きさにしか映らないので、微妙な表情まで気にして撮るのは難しい。
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