撮影モードはシンプル、特殊効果がユニーク「A5405SA」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/2 ページ)

» 2004年04月08日 01時53分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 薄くて軽いauの「A5405SA」は、54xxシリーズながらカメラ機能は31万画素CCDとシンプルだ。レンズも小さく、本体のデザインを損なわないよう、背面に小さくレイアウトされている。

左はフォトモードの画面。PCモードを示す「PC」という文字の左に人物のアイコンがあり、その向きで横位置で撮影されることが示される。ショートカットキーは[#]がポートレートフラッシュのモード切り替えになっているのみ。画面はライトモードでライトを点灯させたところだ。右は端末を閉じたところ。写真で見ると中央が浮き上がったように見えるが、実際にはフラットなボディだ。これはパネルがツートンカラーになっているためで、なかなか面白いデザイン効果だ。中央部上の黒い穴がレンズ、その左にあるのがライト

 撮像素子は31万画素のCCD。「INFOBAR」と同じレベルだと思っていいだろう。もちろんパンフォーカスでマクロモードも特に用意されていない。外部記録メディアは備えず、内蔵メモリは約3Mバイトとちょっと少なめ。VGAサイズで5〜60枚程度撮れるくらいだろう。

 撮影サイズは、ディスプレイサイズと同じ132×176ピクセル(ケータイサイズ)とVGAのPCサイズの2種類のみで、これは少々残念。A5405SAのディスプレイは132×176ピクセルかもしれないが、世の中にはQVGA液晶のケータイも増えている。QVGA対応端末あてに送ることも考えると、QVGAモードがあってもいいと思う。

 外部メモリは付いていないので、撮った写真をPCなどに送る場合は、メール添付するか、「SnapMemory」などの外付け機器が必要だ。メール添付だとパケット料はかかるが、VGAサイズの画像でも気軽にメールで送れる。これはauの便利なところである。

 カメラの起動はメニューから行う。特にカメラボタンはなく、中央の決定ボタンを押してメニューを出すとカメラは9個並んだアイコン群の中央にある。そのままもう一度押し、さらにフォトモードを選ぶ(もう一つは動画)。決定ボタンを3回連続で押せばいいので、起動作業は簡単だ。

 あとは決定キーを押せばシャッターを切れる。側面に2つボタンがあるが、これはカメラモードの際には使えない。なお、ケータイサイズでは縦位置、PCサイズでは横位置での撮影になるので、VGAモード時はケータイを横向きに構えて決定ボタンを押す必要がある。

 カメラ機能でユニークなのがポートレートフラッシュと名付けられた撮影補助用ライトだ。

 特殊効果とポートレートフラッシュがA5405SAの特徴だ(左)。特殊効果には撮影時に使える7種のほかに撮影後にかけられる効果が4種類用意されている(右)

 フラッシュモードとライトモードの2つがあり、フラッシュモードではシャッターを切った瞬間だけ明るく点灯する。デフォルトでは「オート」になっており、暗いところで自動発光するわけだ。かなり暗くならないと発光しないので普段は使わなくて済むかもしれない。ライトモード時はカメラ付きケータイでよく使われるライト同様、常時点灯させられる(A5405SAの場合はいったんフラッシュボタンを押して手動で発光させてから、シャッターを切る必要がある)。

 撮影機能の目玉はシーン効果と特殊効果。シーン効果ではポートレート、風景、夜景の3つが用意されている。

 特殊効果のほうはなかなか面白く、白黒やセピアのほか、ソラリゼーションやデッサン風、油絵調なども用意されている。この特殊効果は撮影後の画像に対してかけることも可能だ。

 残念なのは画像の記録にかかる時間が長い点。VGAサイズの画像を保存するのに10秒かかる。VGAサイズで10秒はイマドキのカメラ付きケータイとしてはつらいところだ。

晴天下での画質は

 それではEXILIM S20のVGAモードと比較しつつ画質を見ていこう。最初はおなじみの象のすべり台だ。

 晴天下で撮影した象のすべり台。左がA5405SA、右がEXILIM S20のVGAモード

 撮影した季節は異なるが、同等のCCDを採用したINFOBARの画像も参考までに用意した。

 以前、INFOBARの記事で使った象のすべり台の画像

 ちょうど背景に桜が満開だったりするが、A5405SAの色はなかなかきれいに出ている。これは悪くない。ただすべり台の青い線を見ると分かるように、斜めの線をうまく補完できずにデコボコしてしまった。これはかなりいただけない。この点ではINFOBARの方がいくらかしっかりしていた。

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