A5501Tの特徴の1つが動画再生機能。QVGAディスプレイを使ったフルスクリーンでの再生が可能で、付属ケーブルでテレビ出力も可能。この機能も当然A5504Tは継承している。端末としての機能は変更されていないのだが、A5504Tで再生可能な形式に変換するWindows用ソフトが付属するようになり、PCで録画した映像の再はぐっと容易になった。
ソフトはPCのテレビチューナーカード向けのバンドル実績があるものだ。A5504Tでの再生を意識した変換設定がプリセットされており、元になる動画の一部のみを変換できるなど、手軽で実用的だ。
PC上の動画ファイルをA5504Tで再生可能な形式に変換できるソフトとしては「QuickTime 6.5 Pro」「PV Auther Lite」などが入手が容易だが、いずれも有償で変換元の動画フォーマットに制限が多い。この点付属ソフトはPCのテレビ録画に用いられることの多いMPEG-2フォーマットからの変換もサポートしており、手軽にテレビ番組をケータイで見ることができる。
実際にビデオクリップを変換して再生してみたが、再生はスムーズで2.2インチのディスプレイで視聴するには十分と思えるクオリティ。アーティスト、曲名といったちょっと大きめのテロップもどうにか認識できる。またテレビ表示しても遠めに見ていれば十分楽しめる印象だ。
動画をPCで変換して楽しむ使い方は、パナソニック モバイル製端末などが「SD-Video」フォーマットをサポートすることで実現しているが、扱いはA5504Tのほうが楽だ。変換したファイルをPCでminiSDカードのPC連携フォルダにコピーし、A5504TでPC連携フォルダを開いて選択するだけでEZムービーフォルダに移動してくれ、ファイル名もそのまま反映される。複数の動画ファイルをコピーしても管理は楽に行える。
「SD-Video」フォーマットの場合保、存先のフォルダやファイル名などが厳密に規定されており、ルールに従わないとうまく認識されない。SDスロットを供えたDVDレコーダーなど「SD-Video」対応機器間での扱いは楽なのだが、PCとの連携は少々面倒なのだ。
機能面でもBluetooth機能以外はほとんど変更されていない。A5501T(2003年11月の記事参照)からほぼ半年経過しているにも関わらず改善点がないのは気になるが、A5501Tの時点で大きな改善が図られたこともあり、大きな不満は感じない。メニューのアニメーションは余計な気がするが、操作の軽快感も相変わらずだ。
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