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» 2004年06月02日 21時29分 UPDATE

“最初にデザインありき”で端末を開発〜「A5506T」

6月上旬発売予定の東芝製au端末「A5506T」は、メガピクセルカメラや外部メモリ、QVGA液晶、EZナビウォークなどハイエンド機の機能を一通り備えた端末。こだわったのは“ロンドンシック”のボディカラーとデザインだ。

[後藤祥子,ITmedia]

 「デザインというスペックを手に入れた」──これが、来週末にも登場すると見られるauの東芝製端末「A5506T」(5月17日の記事参照)のキャッチコピーだ。

 発表時のリリースでは、二次元バーコード読み取りとEZナビウォークの連携が大きくうたわれていたが、「実は一番のポイントはデザイン」だと、東芝モバイルコミュニケーション社モバイル国内営業第一部の東條正勝氏は話す。

 QVGA液晶、130万画素CMOSカメラ、miniSDカードスロット、QRコード読み取り、EZナビウォークなど、ハイエンドの機能を一通り備えながら、普及機に位置づけられるため、これまで以上にデザインに注力したという。

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 このところ2色展開が多かった東芝端末だが、A5506Tは3色で展開する


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 東芝モバイルコミュニケーション社モバイル国内営業第一部の東條正勝氏

“デザイン先にありき”で端末を設計

 これまでは、電気製品を作る観点から端末のデザインを起こしていたが、A5506Tでは「服やバッグなどの小物などファッションデザインの観点から進めた」と東條氏。「例えばA5501TやA5504Tは、カメラが片方に寄っている。“この大きさに収めるには、どうやって配置すればいいか”というアプローチだった」(商品企画第一部の今村誠主務)。

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 A5504Tは、カメラが右寄りにレイアウトされている。A5506Tは、センターにある

 A5506Tのデザインでこだわったのは「物が一番美しく見えるシンメトリーにすること」(東條氏)。端末の中央部にメガピクセルカメラやスピーカー、液晶など、背の高い部品を集めてレイアウトし、そこから外に向けて角を落とすセンターレイアウトを採用した。

 「センターレイアウトの狙いは2つ。1つは角を落とすことでホールド感を良くすること。もうひとつはデザインをシンメトリーにして、これまでとは違う、全く新しい端末だというイメージを打ち出すこと。部品の配置や基板開発も、このデザインに合わせた」(東條氏)

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 左がA5504T 、右がA5506T。A5504Tが均一に平たいのに対し、A5506Tは中央を中心に丸みを帯びた形なのが分かる。横幅は前モデルとなる「A5504T」(3月15日の記事参照)より1ミリ少ないだけだが、見た目ではA5506Tのほうがよりスリムな印象を受ける。背面液晶もA5504Tの横長のものから縦長のものに変更し、スリムに見えるようにしている

 ひときわユニークなのが、miniSDカードスロットの位置だ。「中央を高くするデザインの中で、これまでのようにサイドに付けると肩が落ちなくなってしまう。そこで、シリアル部に重ねる形で装備した」(東條氏)。

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 これまで側面にあったminiSDカードスロットは、コネクタ部の下に装備される

デザインのテーマは“ロンドンシック”

 ボディデザインのテーマは“ロンドンシック”。洋服やバッグなど、ファッションデザインの観点から端末のデザインを進めたという。ボディカラーもロンドンにちなんだ名前が付けられた。人気ファッションエリアの名を冠した「サビルブラック」、高級住宅地にちなんだ「メイフェアホワイト」、有名ショッピングエリアに由来する「チェルシーローズ」の3色だ。

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 左からチェルシーローズ、サビルブラック、メイフェアホワイト

 「(端末表面の)2色のコンビネーションが一番のポイント。サビルブラックは、黒い部分がスーツで紫がネクタイ、チェルシーローズは女性が着るジャケットにベージュのシャツ、メイフェアホワイトは白いカバンからのぞく小物のイメージ」(東條氏)

ボディデザインだけでなく、内蔵される壁紙やメール送受信画面、発着信画面も“ロンドンシック”でまとめられている

 塗装も「布のような質感を出すよう工夫した」(今村氏)という。A5501TやA5504Tは、光沢のある塗装が特徴だったが、A5506Tではつや消し処理が施され、さらさらした触感。同じつや消しながら、3色それぞれ色に合わせて表面処理が異なるのも面白い。「ガラスビーズが入っているものもあって、光りの加減によって若干異なる色で光る」(東條氏)。意図する通りの表面処理を出すため試行錯誤を繰り返し、「モックの出荷前日までがんばって、ここで落ちたらモックも落ちる」ところまで粘ったという。

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 左から、マクロ切り替えスイッチ、サイドキー、撮影補助用ライト。細かいパーツも半円や楕円でまとめられている

 ここまで細かい部分にこだわったのは、「デザインの重要性が増しているから」だと今村氏。「新しさや、“これまでとは違う東芝端末”の雰囲気を伝えるため、シンメトリーデザインにしたが、これまでの(最初に端末ありきの)やり方では、限界がある」。ユーザーのデザインへのこだわりが、東芝端末を変えたともいえそうだ。

 またA5506Tは、二次元コードとEZナビウォーク連携やカメラ機能の向上など、細かい機能もブラッシュアップされている。次回は内部機能についてお伝えする予定だ。

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