「運転中の携帯規制」のインパクトモバイルクロスオーバー(1/2 ページ)

» 2004年06月08日 12時29分 公開
[神尾寿,ITmedia]

 既報のとおり、6月3日の衆議院本会議で改正道路交通法が可決・成立した(6月3日の記事参照)。

 今回の道路交通法改正では、行政制裁金の導入や違法駐車取り締まりの民間委託といった内容と共に、運転中における携帯電話利用の罰則および取り締まり強化も盛り込まれた。携帯電話ユーザーに対する影響も極めて大きい法改正になっている。

運転中の利用は原則NG〜施行は半年後の12月!?

 運転中の携帯電話利用規制については、平成11年11月から施行された現在の道路交通法にも含まれていた。しかし、取り締まり条件に「道路における交通の危険を生じさせた者は」という記述があった。

 6月2日に行われた衆議院の内閣委員会で、警察庁の人見信男交通局長は、この点が規制の実効性を削いでいたと指摘。

 「施行直後は(運転中の携帯電話利用が)大幅に減ったが、その後は増えてしまった」

 改正道交法では、この条件が削除され、運転中の携帯電話利用は原則NGになる。具体的な取り締まりは、「公正性・公平性を鑑みながら悪質な利用者から重点的に取り締まりたい。具体的には、複数の警察官を配置して現認します。(改正道交法では)手で保持して携帯電話で通話したり、電子メールなどを行う画面表示装置を使用することが規制の対象になるので、外形的に判断できる」(人見交通局長)。

 つまり、携帯電話を手に持って使っているところを2人以上の警察官に見られたら取り締まり対象ということになる。罰金額は法令上は「5万円以下」だが、同様の上限罰金額を規定した現行道交法では普通車で9000円。危険を生じさせなくても取り締まり対象になることを鑑みると、普通車で6000円〜9000円程度となりそうだ。

 審議の中で人見交通局長は、「複数の警察官の現認に基づく取り締まりなので、ドライバーが違反を認めない場合など必要な場合は、通話・通信記録を任意で提示するよう求めたい。違反を認めず、記録の提示も拒んで立ち去ろうとする場合は、現行犯逮捕の上で携帯電話を押収品として差し押さえて(通話通信記録を)確認する」と話している。

 答弁の中からは、取り締まりが厳しいものになることがうかがえた。この強固な姿勢に対しては、民主党の市村浩一郎議員が、「日本はプライバシーの考え方が諸外国と比べて遅れている。通話・通信記録はプライバシーが含まれるため、その点に配慮したほうがいいのではないか」と反発する一幕もあった。

 では、携帯電話が鳴ったらクルマを止めればいいかというと、それもまた難しい。

 「(停車中の携帯電話利用は取り締まり対象にならないが)携帯電話がかかってきたことによる急な停車は危険なのでドライバーには避けてもらいたい。また道交法が定める駐停車禁止のところにクルマを止めてはならないのは基本である」(人見交通局長)

 特に都市部では、多くの道路が駐停車禁止である。それが厳密に守られているかといえばそうではない現実がある。しかし厳密に法を遵守しようとすれば、運転中の携帯電話利用は違法、駐停車禁止エリアでは停車しての通話も違法と、八方ふさがりになってしまうのだ。

 「運転中は携帯電話の電源を切るか、ドライブモードにして着信音が鳴らない状態が望ましい」(人見交通局長)

 改正道交法の中で、携帯電話の利用規制は最も施行が早く、公布から半年後の予定。早ければ年内12月にも施行される。

イヤホンマイクは合法だが安全性と使い勝手はイマイチ

 筆者は運転中の携帯電話利用が危険だという点に異論はない。しかし、仕事や生活の必要性から、運転中に携帯電話が利用できないと困る人が多いのも事実である(5月26日の記事参照)。“やめたくてもやめられない”ユーザーはどうすればいいのか。

 手っ取り早い解決策は、イヤホンマイクの利用である。今回の審議でも、推奨はされていないが「イヤホンマイクは規制の対象になっていない」(人見交通局長)と明言された。

ドコモが販売するイヤホンマイク(端子は丸型)

 運転中に携帯電話を使わなければならないユーザーは、とりあえずイヤホンマイクを使うようにすれば取り締まりは免れる。携帯電話のイヤホンマイク端子を確認し、それに合った製品を買うといいだろう。各キャリアとも最新端末では平型端子の端末に切り替わってきているので注意が必要だ。またドコモの「premini」のようにイヤホンマイクが使えないモデル(5月14日の記事参照)は運転中の利用には適さない。

平型端子の先駆けとなった「P504i」
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