Cabirは、Symbian OSで動作する携帯電話を狙ったワームプログラム。世界初の“携帯電話に感染する可能性のあるウイルス”として、ロシアのウイルス対策会社Kasperskyが命名した。
ただし、既に利用されている携帯電話からCabirが発見されたわけではなく、ワーム作成者のグループがウイルス対策会社各社に対してワームプログラムを送りつけたというもの。現時点ではまだ感染被害の報告はなく、実害はないだろうといわれている。
Cabirに感染した場合、その感染が拡大する以外の振る舞いは見られず、電池消費が増えることを除くと、Cabirそのものが機器に何らかの影響を及ぼすことはないようだ。だがCabirを利用して実害をもたらす別のワームが作られる可能性もあり、楽観視することはできない。
Cabirが拡大する場合の感染経路は、通話や一般的なデータ通信によるものではなく、ほかの携帯電話との間で自動接続されたBluetoothによるものとなる。したがってBluetooth非搭載機ではCabirに対する心配は今のところない。
Cabirはこれまでに、NokiaのSeries 60搭載機種で感染することが確認されているが、NTTドコモから発売されたSymbian OS採用のBluetooth搭載機「F900iT」では、Cabirに感染しないことが英Symbianによって確認されている。
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