コラム
» 2004年06月30日 03時13分 UPDATE

AH-K3001Vで「セカンドケータイ」のススメ

「AH-K3001V」といえば、QVGA+Operaが魅力的な端末。もっとも、ハードウェア面以外でもう1つ注目したいポイントがある。「AirH" PHONE」であり、通話料面も魅力的だということだ。

[坪山博貴,ITmedia]

 「AH-K3001V」といえば、QVGA+Operaが魅力的な端末(5月27日の記事参照)。もっとも、ハードウェア以外でもう1つ注目したいポイントがある。約1年ぶりの「AirH" PHONE」だということだ。

 DDIポケットはここ1年で、音声通話を含め大幅に料金面の改善を進めている。今回は、AH-K3001Vを“セカンドケータイ”として利用することを想定した、料金面の魅力を探ってみよう。

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「定額制」と「AirH" PHONE」を天秤にかける

 パケット定額制といえば、昨年まではDDIポケットの独壇場だった。しかし携帯電話キャリアからも、auの「EZフラット」、ドコモの「パケ・ホーダイ」が相次いで登場した。価格面でも、EZフラットが4410円/月、パケ・ホーダイが4095円/月とかなり手ごろな料金を打ち出している。

 対するDDIポケットが、料金面の1つの武器として2003年11月に導入したのが「A&B割」だ(2003年10月23日の記事参照)。DDIポケットが提携するISPでブロードバンド接続サービスを利用しているユーザーなら、申請するだけで対応プランが15%オフになる。提携ISPは6月24日現在、地域系なども含め144事業者に上っており、非常に多くのユーザーが恩恵にあずかることができる(最大手ISPであるYahoo!BBは抜けているが)。

 A&B割に加え「年間契約割引」も利用すると、基本料金の割引率は新規契約直後でも30%と大幅ディスカウントになる。「つなぎ放題」プランでの月額料金を表に示すと、新規契約時でも月額料金は4263円と、ドコモやauの定額オプション料金と変わらない額になる。

 ここで忘れてはいけないのは、auやドコモの定額料金が「基本料金」に上乗せする定額料金なのに対し、DDIポケットのつなぎ放題プランは基本料金のみであることだ。つまりau/ドコモのユーザーにとって「パケット定額制を導入する」か、それとも「新たにA&B割込みのAirH" PHONEを導入する」かは、並列で選択できることになる。

AirH" PHONE、セカンドケータイとしての価値

 では、あえて携帯電話キャリアの「定額制」を利用せず、AirH" PHONEを利用する魅力はどこにあるのだろうか。確かに2台も音声端末を持ちたくない、使い分けが面倒という人もいるが、そうではないことを前提に話を進める。ポイントになるのは「通話料」だ。

 DDIポケットが「A&B割」に加え、主にAirH" PHONEユーザー向けに改善を進めたのが、音声料金だ。PHSにはアクセスチャージ(用語参照)という、携帯電話にはない料金体系がある。このため対PHSや対固定電話電話では、通話ごとに+10円という料金が発生していた。これは、“DDIポケットでは対携帯でも最初の1分間は通話料金が高い”という分かりにくさや、“短時間通話を繰り返す場合、携帯電話よりも、PHSの方が通話料が割高”という歪みを生んでいた。

 そこでAirH" PHONEでは契約者も多い「つなぎ放題」「ネット25」「パケコミネット」の3つの基本料金プランは(以下、便宜上「AirH" PHONE向けプラン」と呼ぶ)アクセスチャージを廃止。従量となる通話料金も、「標準コース」でもっと通話料金が安い夜間料金に設定した。結果として、まず1通話最低20円(対PHS、対固定電話)という短時間通話の割高感がなくなり、対PHSまたは固定電話で近距離――という条件であれば、PHS本来の通話料金の安さがさらに生きることになった。

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 距離によって細かく料金の変動する「AirH" PHONE向けプラン」と、比較的距離で変動が少ない携帯電話では同列で比較できないが、ここでは160キロ以遠とFOMAの営業区域、隣接区域以外を同列に扱って表にしている。こうして見ると160キロ以内の通話ではAirH" PHONE向けプランがおおむね安くなることが分かる。こと同一都道府県内、隣接県程度であればAirH" PHONE向けプランが得であることがはっきりする。

 注目してほしいのは、DDIポケットの「対携帯電話の通話料金」をほかと比べた場合だ。詳細は下表を参照してほしいが、AirH" PHONE向けプランでは比較的分の悪い「1分間の通話料」でみても、1X WINやFOMAで7000円前後の料金プランに匹敵し、「2分間の通話料金」で見ると1X WIN、FOMAともに最も高い基本料金プランに匹敵する。

Photo ※DDIポケットは対各社携帯、FOMAは同一地域内の対ドコモ、CDMA1xWINは国内通話先問わず。深夜/早朝は1:00〜8:00

 FOMAの場合、深夜/早朝(おとーくタイム)なら、最も基本料金が安い「プラン39」でもAirH" PHONE向けプランより安くなるが、時間帯が1:00〜8:00と本当に深夜早朝のみ。FOMAの料金は、「同一地域内の対ドコモ」という最も安価な通話料金を比較に用いている点(表の注釈参照)も考慮してほしい。

万人向けではないが……

 ここまで言うと、「それなら携帯を解約してAirH" PHONEに一本化すればいいのではないか」という声もあるかもしれない。しかし、既存の携帯ユーザーが番号を変えてまでPHSに乗り換えるのは、勇気がいるだろう。現実問題として、面的には携帯電話のほうが通話可能エリアは広いし、Webサービスとして利用できる実用的な公式コンテンツの数にも大きな開きがある。筆者とてそれはためらう部分だ。

 AirH" PHONEをセカンドケータイとして持っていれば、携帯電話の基本料金を最も安いプランに切り替え、「携帯電話は着信中心、発信はAirH" PHONE中心」という使い分けも考えられる。これによって、携帯電話とPHSで“通話料金と通話エリア”を相互に補完できる。

 もちろん1X WINやFOMAの「パケット定額」の魅力は大きい。通信速度もAirH" PHONEの最大32Kbpsより高速で、公式コンテンツなどのアクセスに限れば非常に軽快。メガピクセルカメラを備える端末も多く、“撮影した画像をどんどんEメールする”、といった使い方ならばAirH" PHONEを併用するメリットはそれほどない。

 しかし携帯電話ユーザーが同程度の「パケット定額料金」を上乗せするなら、フルブラウザを搭載したAirH" PHONEこと「AH-K3001V」を持つという選択も今はある。そんな事実も覚えておいて、損はないだろう。

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