preminiは“2台目のオープンカー”(1/2 ページ)

» 2004年07月01日 03時21分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 世界最小のiモード端末「premini」が発売になった(6月24日の記事参照)。どの端末を見ても多機能・大型化が進む流れにあって、シンプルさの追求という独特の路線を選んだ。

 開発の背景にはどんな発想があったのか、作り上げようとした世界観はどんなものなのか。開発元のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズに聞いた。

機能の必要性を見分けられる、自分のスタイルを持った人へ

 マーケットは成熟すると2極化する。

 premini誕生に当たってのキーワードはここにある。ソニー・エリクソンは1999年頃からプロトタイプを作り、“極小携帯”のコンセプトを温めてきたという。長い検討期間を経て、市場の成熟を待ち、満を持して投入した端末だ。

 商品企画課の江里口真朗係長は、従来の端末との違いを次のように話す。「今まではIrDA、カメラ、Java全部あって、『全部付けてますから使いたいものをお使いください。余計なものも付いてるかもしれないけど全部お付けしました』みたいな感じてやってきた」。

 preminiでは調査に基づき、メール、通話、カラー液晶、iモードに特化。いわゆるシンプル路線だが、これまでのシンプルとは一線を画すコンセプトを持っている。

 「シンプルも2つある」と江里口氏。使わないからシンプルなものがいいという人ではなく、「使えるんだけど使わない」というユーザーに向けて、“preminiを持つ”というライフスタイルを提案する。

使いやすさを保ちながら最小化

 重さは69グラム。大きさは名刺以下という極小サイズをうたうpreminiだが、「やろうと思えば、もっと小さくすることもできた」と江里口氏はサイズの絶妙感を説明する。

 単純に小さくするのではなく、使いやすさを保った最小サイズ。文字がしっかり読み取れる液晶、小さくても打ちやすいダイヤルキー。「小さいから感度が悪いとか、小さいから(待受)時間が持たないというのは許さない」との想いを随所に具現化した。

 技術的な特徴でもあるスロープキーは、「段々畑に一番太陽が当たるように」(P&I部門ソフトウェア開発第5チームの津田崇基係長)、傾斜したボディに階段状にキーをレイアウトしたもの。「使ってもらうと印象がガラリと変わる。既成概念にとらわれると、このサイズは出ない」というほどの自信作だ(5月14日の記事参照)。

 ボディの大きさがある程度確定してからは、絶え間ない試行錯誤で使い勝手を追求した。「女性も当然使うということを想定して、付け爪を付けて操作して、ボタンの凸量や傾斜を調整した」(BU PDC&IMT商品部第3チームの早崎陽介係長)。ちなみに、付け爪した人は第1関節や指の側面で押すことが分かったという。

 5月の発表後も微調整が進められた。決定キーは「上下に動かせるのではないか」という誤解を解くために、コンマ3ミリレベルで高さが調整された。

キーが階段状に配置された「スロープキー」。底面の右隅にあるのがマイクだ。「最も悩んだのがキー。最初は今までの携帯のボタンを縮小したキーだった。ボタンの数は減らせないので、当然狭ピッチにして、ボタンを詰め込もうと。うまい方法はないのかと調べていくと、だんだん傾斜が付いてきてボタンが凸ってきて……。今の形状にたどり着いた」

 その小ささゆえに口元から離れてしまうマイクは、ボディ後端に配置。高感度マイクとの組み合わせは、マイクの位置を忘れてしまうほどのクリアな通話品質を生み出した。「感度はいいが、マイクが下を向くので雑踏を拾ってしまう。ノイズを落とし、周波数特性を調整するなどDSPのチューニングを行った」とBU PDC&IMT商品部第1チームの菅野崇樹係長。

独特の世界観を作り上げる

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