ボーダフォン純減の衝撃Mobile Weekly Top10

» 2004年08月12日 23時29分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 今週のアクセスランキングは、「ボーダフォン純減」のニュースがトップ。「ハッピータイム2」の実施や、「ハッピーボーナス」の違約金免除施策が、7月に解約者を集中させた形となった。

 このニュースを受けて、「ドコモとauの2強の構図が明確に」と報道したメディアもあったが、ある意味、この純減がすべてを決するわけではない。ボーダフォンの不調は何カ月も前から現れてきており、明確な数字として表れたのが今回だということに過ぎない。

 思い起こせば、各キャリアの勢力図は数年単位で大きく変わる。KDDI(当時のIDO、セルラー)がcdmaOneを導入した際にはドコモが危機感を抱いた。その後iモードの登場によって、2000年7月にはauグループ(DDIセルラーグループ)が大幅な純減を記録。2001年以降はカメラ付き携帯「写メール」でボーダフォン(J-フォン)が躍進し、2002年3月にはKDDIを契約者数で逆転した。そして今度はKDDIが躍進中──というわけだ。

 今年秋〜冬にかけて、ボーダフォンは3Gの本格展開を遅ればせながら行う予定。6機種を投入し、コンテンツなどの仕様もOMA-DRMに対応。コンテンツの超流通にも対応させ、Vアプリプラットフォームもグループで共通化するなど、端末/プラットフォーム共に“新しく生まれ変わる”というにふさわしい変化を予定している。

 3Gへの転換が遅れた同社にとって、今年が不調の年になるのは覚悟の上。秋以降の3Gが正念場だ。3Gでどこまで巻き返しを図れるか。ボーダフォンの次の一手に期待がかかる。

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