ソフトバンク、「CDMA・800MHz」で携帯参入表明

» 2004年09月06日 17時04分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 ソフトバンクBBは9月6日、総務省に800MHz帯の再編案に反対する意見書を提出した。同時に、すぐにも携帯事業に参入する意志があることを表明した。

 総務省では、8月6日に「800MHz帯におけるIMT-2000周波数の割当方針案」を公表し(総務省のPDF資料参照)、パブリックコメントを募集していた。同案では、ドコモやKDDIにどう800MHz帯を割り当てるかが示されている。

 ソフトバンクは、自社にも800MHz帯を割り当てるべきと主張。自社ユーザーにパブリックコメントを提出するよう呼びかけるほか、9月6日には孫正義の名で意見書を提出するなど、総務省案に反対する動きを強めていた(9月4日の記事参照)。ソフトバンクBBは同日、帯域が割り当てられるという条件付きで「携帯電話事業に800MHz帯で参入する」ことも公式に発表した。

サービスイメージは?

 ソフトバンクBBの携帯サービスは、どのようなものになるのか。孫正義氏の言葉を聞く限り、「TD-CDMA方式」ではなく「CDMA方式」が採用されるようだ。

 同社は7月から、実験局免許を取得してTD-CDMA方式とCDMA2000方式の実証実験を行っている(7月7日の記事参照)。「CDMA 2000 1Xのほうは、KDDIも採用している“こなれた”技術。実験もほとんど終わって、レポートもまとまっている。すぐにでもサービスインできる」(孫氏)。一方のTD-CDMAは、新しく注目され始めた技術だけに「即、サービスインは時期尚早」(同氏)。このため、現段階ではCDMAでの参入を考えているようだ。

 なお、“CDMA”と一口にいってもドコモとボーダフォンが採用する「W-CDMA」とKDDIが採用する「CDMA2000」の2種類があるが、いずれを採用するかは明言されなかった。また、TD-CDMAも「あきらめたわけではない」という。「そもそも我々は、1つの技術にこだわっていない――と以前から言っていた」(同)。

 サービスの規模は、どの程度を考えているのか。ソフトバンクは、ドコモが現状で109MHz、KDDIが60MHz、ボーダフォンが63MHz、ツーカーが20MHzを割り当てられていると指摘した上で、「30MHz幅は欲しい」と話す。

Photo ソフトバンクの資料より。例えばドコモの場合、800MHz帯で58MHzを、1.5GHz帯で11MHzを、2GHz帯で40MHzを持っており、トータルで109MHz帯を使っているという

 30MHz幅を使えれば、1000万〜2000万ユーザーを収容できると孫氏。この規模でなければ、既存の事業者と対等に伍するとはいえないとした。

 開始時期は、いつになるのか。孫氏は、割り当てられることが決まり次第、すぐに基地局への設備投資を開始すると強調する。「バックボーンは構築済み。基地局用地も確保している(8月4日の記事参照)。電波だけが準備できていない」(同)。なお、基地局設置などへの設備投資には、1年半から2年半かかるとのこと。これが終了次第、サービスが始まることになるようだ。

メリットを打ち出せるか?

 当面、確かなことはソフトバンクが「既存の事業者と同様の方式で市場に参入する」こと。それでは、ほかの事業者と比べてメリットを打ち出せないのではないか。

 孫氏は、「空飛ぶ自動車を開発しなければ、新規に参入する意味はないのか。そんなことはない」と強調する。

 具体的な内容こそ明かされなかったが、「価格は今までより安くなる。ADSLの前例がある。また、付加機能で新規性を出していくことも可能だ」とした。

 なお、採算性については「BB Phone」や「BBケーブルTV」を開始する際と同様、「単独サービスではなく、ほかでも利用しているインフラを活用する。そのため採算を合わせやすい」との論法を繰り返した。

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