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» 2004年12月29日 15時46分 UPDATE

2004年を振り返る:改正道交法、プリペイド携帯〜社会問題に巻き込まれた携帯

携帯電話の普及に伴い、携帯電話のあり方が社会問題化するようになった。改正道交法施行やプリペイド携帯の身元確認強化など、使う側のマナーや責任が問われる時代になってきた。

[後藤祥子,ITmedia]

 携帯電話が普及するにつれ、社会問題の渦中に携帯電話が巻き込まれることも多くなってきた。良くも悪くも、携帯電話と社会との関わりがクローズアップされた1年だった。

運転中の携帯利用が禁止に〜改正道交法

 11月1日から改正道交法が施行され、運転中の携帯利用が原則禁止になった(8月24日の記事参照)。運転中に携帯電話を手に持って通話やメールすると取り締まりの対象になり、施行初日は全国で3645人が摘発された(11月2日の記事参照)

 対策として挙げられたのが、ヘッドセットやハンズフリーキットの利用。改正道交法施行に合わせてメーカー各社が製品をアピール、好調な売れ行きを見せた(11月1日の記事参照)

 ただ、地域によってはヘッドセット利用についての遵守事項が設けられており、取り締まりの対象になる可能性があるのには注意が必要だ(10月28日の記事参照)

プリペイドの身元確認強化

 近親者を装って電話をかけ、現金を振り込ませてだまし取る「振り込め詐欺」。こうした犯罪にプリペイド携帯が使われるケースが多発したことから、プリペイド携帯廃止論まで出てくる騒ぎに発展した。

 プリペイド携帯が犯罪に使われる理由は、利用者の身元確認が行いにくい点にある。これまでのプリペイド携帯は、継続して料金を支払うのではなく、コンビニなどで料金分のカードを買って使う分の料金をチャージする仕組み。いったん端末を購入してしまえばキャリアとの接点はなくなり、仮に他人に渡して悪用されても、持ち主を特定するのが難しいという問題があった。

 各携帯キャリアはプリペイド携帯の新規加入者について、購入時の身元確認を強化しており、ドコモは契約者の変更の際には届け出ることを義務づけている。しかし全般的には「譲渡・転売された場合の契約者の把握が徹底されていない」(総務省)ことから4キャリアは、「回線停止も含む本人確認の徹底」に踏み切った(11月30日の記事参照)

 これまで野放しになっていた既存販売分についても、来春を目処に同様の本人確認を行うことが決まっている。

ドコモに続いてKDDIも〜災害伝言板

 携帯が社会に貢献した一例として挙げられるのが、「iモード災害伝言板」(11月9日の記事参照)。新潟県中越地震の際には、最初の地震が起こった直後に伝言板を開設、安否情報の提供に貢献した。11月9日時点で登録者数が7万6736人。9万2583件のメッセージが登録されるなど広く利用された。

 他キャリアの対応が求められる中、KDDIが2005年1月下旬から「災害伝言板サービス」を提供すると発表(12月15日の記事参照)。iモード災害伝言板とも相互リンクするなど、キャリア間での連携を図る。

携帯リサイクルが進まない理由

 各携帯キャリアとも、携帯電話のリサイクルを推進しているが(2003年3月の記事参照)、回収率は低下している(6月22日の記事参照)

 理由の1つに挙げられるのは、端末内データのバックアップ手段。端末によってはアドレス帳やメール、撮った写真などを手元に保存しておく手段がなく、そのため端末をリサイクルに出せないユーザーもいるという。

 KDDIは、画像や電話帳、メールなど携帯電話内のデータを、CD-Rにバックアップするサービスの導入を検討中。バックアップ手段を提供することで、リサイクル率を向上させたいとしている(6月4日の記事参照)

 もう1つの理由は「個人情報の漏洩が心配」というものだ(9月3日の記事参照)。今や携帯電話は個人情報の宝庫。リサイクルに出すにしても、自らの手で全て消してから──と考えるユーザーも多いだろう。

 端末によってはオールリセット機能を備えていないものもあり、データ消去がことのほか面倒な場合もある。データを簡単に「完全消去」する方法が今後、求められそうだ。

 なおKDDIは、法人向けソリューションとして、携帯紛失時にPCから情報を削除できる「ビジネス便利パック」を2005年3月から提供する(12月14日の記事参照)

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