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» 2005年06月10日 23時53分 UPDATE

ヤマハ、“脱着メロ”の音源チップ「MA-7」投入

128和音、3D対応など最新機能に対応しながら、ミュージックプレーヤー機能との組み合わせを考慮。Class-Dアンプを内蔵し、スピーカーの消費電力を削減できる。

[斎藤健二,ITmedia]

 ヤマハは携帯電話向け音源チップ「AudioEngine」を5月からサンプル出荷開始した。開発コードは「MA-7」。国内で大きなシェアを持つ音源チップ「MA-5」の後継となる。AudioEngineというブランド名を付けるのは、今回が初。

 AudioEngineの特徴は、「単に着メロチップといことではなく、さまざまなユーザーの利用法に対応」(ヤマハ)することだ。音楽配信、ビデオ配信、ラジオやテレビなどが搭載され、多様化する携帯の“音”に対応するのが狙い。

128和音、3Dにも対応。MP3/AACデコード対応は見送り

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 まず着メロ音源としては、ヤマハ独自のFM音源に加え、WaveTable、StreamPCM、AL音源(ローパスフィルタの原理でシンセサイザー音色を加工)など、数種類のシンセサイザーを組み合わせた。最大同時発音数は128音。ヤマハが提唱する「SMAF」フォーマットをはじめ、3GPPで標準化されているMobile-XMFに対応している。

 ドコモなどが進める3Dポジショニングにも対応。最大6つの仮想音源を定位させることができる。3DのAPIは、ドコモのDoJa(2004年11月17日の記事参照)、VodafoneのVFX(2004年12月7日の記事参照)、QualcommのBREW 3DAPI、Java改訂仕様のJSR234に対応する。

 ミュージックプレーヤー機能としては、サラウンド機能、イコライザー機能、ボーカルキャンセル機能などを搭載。また、MP3とAACのデコーダ機能は入っていないが、今後内蔵していく可能性はあるという。

 ステレオスピーカー搭載端末の増加に伴い、音量も求められるためスピーカーでの消費電力も増加の一途をたどっている。AudioEngineでは、デジタルアンプであるClass-Dアンプ(D級アンプ)を組み込み、従来のアナログアンプに比べて平均で半分の水準まで消費電力を削減できる。なお、通信などの影響も考慮しイヤホンジャックにはD級アンプを使っていない。

国内のデファクトスタンダード──MAシリーズ

 ヤマハの音源チップは、同社が特許を持つ「FM音源」として知られ、4和音の「MA-1」、16和音の「MA-2」、40和音の「MA-3」、64和音の「MA-5」と進化を重ねてきた(2003年10月6日の記事参照)

 着メロ全盛期にシェアを伸ばし、現在でもKDDIやボーダフォン向け端末に標準的に搭載されている。ドコモ端末でもNEC端末などの採用が知られており、国内の携帯電話音源チップとして過半数のシェアを持つを推定される。

 MA-7はシリーズ合計で、月産800万個の量産目標を掲げている。サンプル価格は1050円。

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