見えてきたWiMAXと携帯、融合のシナリオ(後編)(1/2 ページ)

» 2005年07月20日 18時58分 公開
[ITmedia]

 WiMAXと携帯を、どう融合させるのか。前回は1つの方法として「WiMAXを無線基幹網として活用する」というモデルを紹介した。

 長距離・高速通信が可能なWiMAXでネットワークの“枝”にあたる部分を作り、その先の“葉”にあたる部分にはWi-Fiを使うというモデルだ。実際、平成電電とドリームテクノロジーズはこのスタイルで事業展開する予定でいる(7月5日の記事参照)

 だが、WiMAXを基地局からユーザー端末までの「ラストワンマイル」に使ってもいいのではとの考えもある。前述の平成電電もこの可能性を否定していないが、より積極的に活用するモデルだ。イー・アクセスの携帯事業のキーマン、移動体技術本部長の諸橋知雄氏に同社の戦略を聞いた。

「3GとWiMAX、デュアルモード端末があってもいい」

 イー・アクセスは5月に、HSDPAをWiMAXで補完する構想を示している(5月23日の記事参照)。諸橋氏は、「1つの端末で3GとWiMAXの電波を両方受けられる、デュアルモード端末も検討する」と話す。

 FMC(Fixed Mobile Convergence)を実現する端末として、携帯とWi-Fiのデュアル端末はしばしば言われていた。その“進化版”として、3GとWiMAXのデュアル端末が登場するイメージだ。諸橋氏は「3GとWi-Fiのデュアル端末がいいと思えば、もちろんそちらも検討する」と話す。

 「いろいろな組み合わせが考えられる。ただ、3GとWi-Fi、WiMAXの全部を入れる……となると、端末価格が少し高くなり過ぎるかもしれない」

 デュアル端末構想を聞いていると、1つ疑問も浮かぶ。イー・アクセスが興味を示すのは、WiMAXの中でもモビリティに優れたIEEE 802.16e。時速120キロの高速ハンドオーバーにも対応し、より“携帯”に近い技術だ。3Gと並存させると、無用な重複を生むのではないか。

 諸橋氏は、両技術は棲み分けられると話す。前提としてあるのは「広いエリアを面として重戦車のようにカバーしていくには、セルラー(=3G)のほうが優れている」ということ。

 「そもそも携帯は、1.7GHz帯という比較的恵まれた帯域を割り当てられている。WiMAXは、おそらくもう少し高い帯域を使うことになるだろう。1.7GHz帯という“プレミアムバンド”を利用し、これを高い帯域で広くとったWiMAXで補う」

 諸橋氏はまた、これからの携帯事業で注意すべきは技術よりも「(どう無線技術を組み合わせるかの)ビジネスモデルだ」と強調していた。

WiMAXはライセンス制かアンライセンス制か?

 WiMAXと携帯の融合シナリオを考えた場合、注意すべきは総務省の動向だ。

 WiMAXは現在、各事業者が実験を進めているが、総務省として国内でどの帯域を割り当てるかは未定。また、そもそも免許制(ライセンス制)にするのか、2.4GHz帯のWi-Fiのように免許不要(アンライセンス制)にするかという問題がある。

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