たとえば、従来の金型で起こした部品ではヒンジ部が外から目だって見えてしまう。ここを「シンプルできれいに見えるように」機構部品の見直しを行った。
ただし、機構部品を変更しても“しっかり感”はキープするように配慮したという。「ヒンジがかっちりしているというのは、ご好評いただいているポイントだから」。デザインを追及するあまり、機能面に悪影響が出るのでは本末転倒との考えからだ。
端末開発を手がけたモバイルターミナル事業本部の商品企画部、田丸伸一氏も、N701iは機能を犠牲にしていないと強調する。
「N700iからレベルを落としているものはない。カメラは100万画素、液晶も700i系では最大だ」
N701iでは、N901iSにないような新機能も備えている。従来からあった「シークレットモード」で、秘密にしたいユーザーのアドレス帳だけでなくそのユーザーからの受信メールをフォルダごと隠せるようにした。
「通常モードでは、隠しフォルダは何も表示されない。“隠している”ということを気づかせないようになっている」
ほかにも、メーラーの操作体系を改善して少しでもショートカット可能にするなど、細かい改良を積み重ねていると田丸氏。「大きな新機能が追加される900系と異なり、N701iでは細かいところの開発に手が届きやすい」
メニュー画面をカスタマイズしたところ。N特有のニューロポインタも、単なるポインタではなく「鶴」になっている |
なお、au design projectは現時点で4機種がリリースされている。「NEC design project」も、N701iに止まらず第2弾、第3弾が登場するかどうか気になるところだ。
島村氏は「1回だけで終わるものを、プロジェクトとはいわないでしょう」とコメント。「いまはまだ秘密ですが……」と笑った。
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