ドコモやボーダフォン向けに人気の高い端末を多数供給し、パナソニック モバイルコミュニケーションズやNECと並んで、国内最大規模の出荷数量を誇る端末メーカー、シャープ。KDDIがそのシャープ製端末を採用すると発表(2005年12月21日の記事参照)してから約8カ月、ついにシャープ製端末の第1弾がベールを脱いだ。
高機能なハイエンド端末を中心に展開しているシャープだけに、事前の予想ではau向けの端末もハイエンドモデルになるのではと思われていた。しかし、「何から何まですべてが初めての開発なので、まずはスタンダードな製品を開発した」(KDDI説明員)ということで、機能満載にはなっておらず、ターゲットはミッドレンジからハイエンドの少し下くらいの端末だ。
外観は、細かな模様を施した金型を用い、布地のような質感に仕上げたほか、ヒンジやカメラ部には金属のような光沢を持たせたパーツを配して高級感を醸し出している。アルミや皮革の質感を生かした「SH902iS」や「DOLCE SL」を開発したシャープらしく、本機にも質感へのこだわりが見える。
厚さは約23ミリ(最厚部約25ミリ)と薄くはないものの、横幅は48ミリに抑えており、女性にも持ちやすいよう配慮した。
メインディスプレイには、2.6インチのワイドモバイルASV液晶を採用。240×400ピクセルの解像度を持ち、一般的なQVGA液晶より縦に長いため、メールやEZwebなどで表示できる情報量が多い。またサブディスプレイにも128×160ピクセルと解像度が高い1.2インチのモバイルASV液晶を搭載した。サブディスプレイでは電話/メールの着信がアイコンで確認できるだけでなく、新着メールの一覧や内容の表示も可能だ。音楽再生時の情報表示や、写真撮影時のファインダーにも活用できる。
さらにメインディスプレイはドコモ向けシャープ端末ではおなじみの「ベールビュー液晶」となっており、ボタン1つで簡単に周囲からののぞき込みを防止できる。視界を遮るパターンはドコモ向け端末とは異なり、「Leaves」「Wool 100%」「無地」とLeavesの模様が動く4パターンが用意された。
音楽再生にはau Music Playerを利用し、独自のプレーヤーなどは搭載していない。連続再生時間はイヤフォン利用時で約9時間、スピーカー利用時は約6時間となっており、他社の最新端末と比較するとやや短めだ。なお付属のイヤフォンは他社製品と共通のソニー製「MDR-E0931」ではなく、独自のものを用意するという。
新サービスの「EZケータイアレンジ」に対応しており、壁紙、メニュー、着信音などを一括でダウンロードしてカスタマイズできる。端末には3種のコンテンツがプリインストールされているので、購入後すぐに試せる。端末発売時までに開設予定のシャープのau端末向けサイト「SH@ez」でもカスタマイズ用のコンテンツを用意する。
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