通信インフラの高速化や端末の多機能化が進む中、携帯電話市場は国内外ともに新たなフェーズを迎えようとしている。PCや家電、インターネット分野で成功をおさめたプレーヤーの参入が相次ぎ、携帯電話に新たな付加価値をもたらすプラットフォームやサービス基盤の導入に向けて動き始めているのだ。
中でも注目を集めているのが、iPodシリーズの成功で携帯音楽プレーヤー市場のシェアトップに躍り出たAppleと、インターネット分野で急成長を遂げたGoogleの参入だ。AppleはMac OS Xをベースとした革新的なスマートフォン「iPhone」の投入で携帯電話市場における存在感を急速に高めており、GoogleはLinuxベースのアプリケーションプラットフォーム「Android」の提供で、キャリアやメーカーの“しがらみ”にとらわれないオープンな環境を携帯電話の世界にもたらそうとしている。
この新たなプレーヤーが抱くビジョンと具体的な戦略、携帯電話市場に及ぼす影響を解説するのが、通信ジャーナリスト 石川温氏の新著「グーグルvsアップル ケータイ世界大戦 AndroidとiPhoneはどこまで常識を破壊するのか」(技術評論社刊、1480円)だ。
Apple、Googleの戦略分析にとどまらず、ブランド力を武器に日本市場向け端末を続々と投入する海外メーカーの動向や携帯向けプラットフォームの動向、キャリアのビジネスモデルの今後、転換期を乗り切るための端末メーカーの戦略などを幅広く取材し、国内外のケータイ市場の“今とこれから”について考察している。
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