「モデムマウス」「社長ケータイ」──中国の展示会で見かけた気になるケータイP&T/Expo Comm China 2008(2/3 ページ)

» 2008年10月26日 04時15分 公開
[山根康宏,ITmedia]

4.2インチの巨大ディスプレイ──“社長ケータイ”と銘打つ「Coolpad 9000」

 スマートフォンやビジネス端末を中国向けに多数リリースするCoolpadは、4.2インチの巨大ディスプレイを搭載するGSM端末「Coolpad 9000」を展示していた。

photophoto 4.2インチの巨大ディスプレイを搭載する「CoolPad 9000」。展示機のメニューはiPhoneそっくりだった。背面は高級感ある仕上げで、説明員は“社長ケータイ”にふさわしいと述べていた

 Coolpad 9000はOSにWindows CE系を採用しているとのこと。大型ディスプレイを搭載する端末としては、おそらく5インチディスプレイのHTCの「Advantage X7501」に次ぐものであろう。機能もFlash対応のフルブラウザやGPS、Officeデータ閲覧、音楽/ビデオプレーヤーなど、かなり多彩。SIMカードスロットを2つ搭載し、2つの電話番号でデュアル待受もできる。

 中身を少し見てみると、待受画面やメニュー画面がどことなくiPhoneやSamsung電子の「OMNIA」と似ているなと思ってしまうのは少しご愛嬌というところか。もちろん製品版ではこれらのデザインも変わる可能性があるとのことだ。

 製品はRMB 1万(日本円換算で約15万円)台が予定されている。角ばったスタイルや背面の革調仕上げなども含めてプレミアム層をターゲットにしたモデルとのことで、機能と高級感、そして見た目を重視し、“あえて大きい”サイズの製品を求めるユーザー、ずばりCEOや社長さん、幹部クラスの人に使ってほしいという。2009年内発売予定だそうだ。

USBモデムを「内蔵」できる無線LANルーター

 最近、データ通信端末を接続できる無線LANルーターが数種類発売されている(コミーチュア「PHS300」、ウィルコムの「どこでもWi-Fi」、トリプレットゲートの「ワイヤレスゲート ホームアンテナ for イー・モバイル」など)。この手の製品は無線LAN機能を内蔵するノートPCやスマートフォン、携帯ゲーム機などとともに利用し、Web接続を共有できる便利な製品だ。

 そこから少し進んだ製品として、Huaweiは本体にUSBモデムを「収納」できしまう無線LANルーター「D100」を展示していた。本体に可動式のUSB端子を備え、接続したスティックタイプのUSBモデムを本体内にすっきり収納できるのが特徴。本体サイズは若干大きめだが、データ通信端末をケーブルで接続する必要がないので携帯性もかなり高まることだろう。USBスティックタイプの製品のラインアップ増加とともに、今後、このような無線LANルーター製品は日本でも増えてきそうだ。

photophoto データ通信端末を収納できるHuawei「D100」。可動式のUSBポートと無線LANルーター機能を備える。スティックタイプのUSBモデムを接続し、本体内にすっきり収納できる

Philips製ケータイ、しかもタッチパネル搭載のなかなか高機能モデル

photo ヨーロッパのPhilipsからもタッチケータイが出ている。ただし製造は中国メーカー

 Philipsといえば、ヨーロッパの大手家電メーカー。展示されていた「X800」は、iPhoneのようなタッチパネル端末だ。

 本体サイズは52.4(幅)×101(高さ)×16.3(厚さ)ミリ、重量約99グラムと、iPhoneより小ぶりのボディとなっている。通信はGSM 3バンド、指やスタイラスペンなどで操作できるワイドQVGA(240×400ピクセル)のタッチパネルディスプレイを搭載する。

 ちなみにPhilipsは2006年に携帯電話の生産から撤退し、2008年現在は中国のSangFeiがPhilipsブランドの携帯を生産するようになっている。そのため、この展示会でもSangFeiブースでいくつかのPhilipsの端末が展示されていたというわけだ。

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