データ通信端末のランキングは、今回、若干の変動が見られた。
首位は 首位は前回と変わらずイー・モバイルの「D02HW」(USB型/7.2Mbps通信対応)が獲得。続いて2位に同じくイー・モバイルの「D12LC」(USBスティック型/7.2Mbps通信対応)、3位にイー・モバイル「D11LC」(USBスティック型)、4位にイー・モバイル「D02NE」(PCカード型/7.2Mbps通信対応)、5位にドコモの「A2502 HIGH-SPEED」(USB型 前回ランク圏外)が入った。
今回は、ドコモのA2502 HIGH-SPEEDが前回のランク圏外から5位に躍進したのが目立つ。ドコモの「定額データプランHIGH-SPEED」は3465円〜9765円(バリュープラン)か4200円〜1万500円(ベーシックプラン)+800円(ISP費用 moperaU契約の場合)だが、2年の継続利用が条件に月額料金を最大3780円割り引く「定額データ割」の加入で、上限が5985円(バリュープラン)/6720円(ベーシックプラン)+800円(同上)になる。イー・モバイルのスーパーライトプラン+新にねん(1000円〜4980円)と比べると少し高いが、屋内施設も含めてサービスエリアが圧倒的に広いのがメリットの1つで、対応エリアにおいて下り最大7.2Mbpsで通信できる。加えてA2502 HIGH-SPEED自体の端末価格も安価になってきているので、それならばと判断したユーザーが増えたためだろうか。(※一部、誤認識していた箇所がありましたので修正しました)
対してイー・モバイルは国内初のHSUPAサービスを11月20日に開始し、対応端末も発売する。上り速度が従来の最大384kbpsから最大1.4Mbpsに向上するので、データのアップロードを行う機会が多いモバイルPCユーザーにとって念願といえ、こちらも大きな購買動機になるだろう。
ただ、イー・モバイルは「100円PC」施策などで好調に新規契約者を増やしているが、現ユーザー向けの施策は乏しい。イー・モバイルは2007年3月に開業したが、この開業初期に契約した現ユーザーはそろそろ2年が経ち、おそらく“モバイル通信が必須”なユーザーが多い。当然、今回のHSUPA対応モデルにも興味があると思うが、「買い換え/買い増し」価格を新規新にねんの端末価格を比べると躊躇するほど差がある。対応エリア内でも“穴”が多いことや、エリアによってはユーザー増加の影響か通信速度がかなり遅くなる場合なども含めて、現ユーザー向け施策の積極的な実施も必要な時期に迫られている。
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