第3回 3Gの通話ってどうするの? PHSと3Gで着信転送ってできる?――「DIGNO DUAL WX04K」「DIGNO DUAL」の“ここ”が知りたい(1/2 ページ)

» 2012年09月03日 15時24分 公開
[あるかでぃあ(K-MAX),ITmedia]

 「DIGNO DUAL WX04K」(以下DIGNO DUAL)がPHS回線と3G回線の2つを利用した特殊なスマートフォンであることはこれまでにお伝えした通りだ。PHSによる音声定額サービスと、3Gによるデータ通信定額サービスを合体させた“いいとこ取り”の端末となっているわけだが、実は3G回線でも通話が可能なことは利用者でもあまり認知されていないようだ。そこで、PHS回線による通常の通話サービス以外に、3G回線による通話サービスをどこまで活用できるのか紹介してみよう。

photo スマートフォンも電話機。やはり電話としての機能が重要。DIGNO DUALはどこまで通話しやすい?

質問:PHSと3Gの切り替え方法は?

 DIGNO DUALから電話をかける場合、出荷時の初期設定では必ずPHSで通話するように設定されている。これを3Gで発信するように切り替えるには、画面上部のピクトエリアからスライドさせて出す通知画面にある「PHS/3G」のアイコンをタップする。

photo 通知画面を引き出すと、左上に大きなアイコンがある。タップするだけでPHSと3Gの通話切り替えができるのは非常に便利だ

 このアイコンをタップして3Gに切り替える際には、必ず音声発信方法の変更を示すダイアログが表示されるようになっている。3Gによる通話の場合、ウィルコムが提供している定額サービスなどを利用できなくなり、21円/30秒の完全従量制で通話料が発生する。毎回ダイアログを表示することで、3Gの(高額な)通話料に対応する気配りといえるだろう。

 また発信方式を3Gに切り替え、いざ発信する際にも、画面には注意を促すダイアログが表示される。これも通話定額サービスが前提であるウィルコムらしい配慮とも言えるが、発信しようとする度に毎回表示されるのは若干わずらわしくもある。ダイアログの表示の有無を選択できるなどの設定があっても良かったかもしれない。

photo 3Gで発信しようとした場合に出る警告ダイアログ。音声定額が基本であるウィルコムらしい配慮と言えるが、毎回出るのは少々邪魔に感じる人もいるだろう

質問:PHSで通話中に3Gの待受ができる?

 PHSで通話中に3Gの番号へ着信があると、それを知らせるアラームとともに画面には3G着信を受けるかどうかの画面が表示される。通話は基本的にどちらか一方のみに固定されるらしく、いわゆるキャッチホンのような使い方――あとから着信した通話に出た場合、先に通話していた通話が保留になる――はできない。後からかかってきた電話にでると、先の通話は切断される。PHSと3Gが逆のパターン、3Gで通話中にPHSへ着信があった場合も同様だ。

photophoto 通話中着信はできるが、保留状態とはならない点に注意

質問:DIGNO DUALのPHSと3Gでそれぞれ転送できるの?

 ウィルコムには無料の着信転送サービスがあり、PHSへ掛かってきた着信を他の電話番号先へ転送してくれる。DIGNO DUALでもこのサービスは利用可能であり、DIGNO DUALのPHS番号へ掛かってきた着信を別の電話番号へ転送が可能だ。

 DIGNO DUAL内の3Gの電話番号への転送ももちろんできる。着信転送サービスは基本的にPHSが圏外かPHS端末の電源が切られている場合などに転送するものなので、それ以外の場合はPHSへそのまま着信される。つまり、DIGNO DUALの3Gの電話番号へ転送設定を行っておけば、PHSの圏内ならPHSでそのまま受けられ、PHSが圏外であれば3G側で着信が可能となり、より広いエリアで本端末を利用する事が可能となる。

photo 転送設定を行うには、PHSから「143*55」と発信するだけ。あとは音声ガイダンスに沿って転送先電話番号を入力すれば完了だ

 DIGNO DUALの3G回線はソフトバンクモバイル網を利用しているが、プラチナバンド(900MHz帯)には対応していない。しかし、音声通話に関しては上記のような転送設定を行っておくことで、より確実で広いエリアを確保することができる。音声通話を重視する人は設定しておいて損はないだろう。

 ただし注意点もある。DIGNO DUAL内の3Gの電話番号へ転送を行った場合、音声定額サービスなどは適用外となる。またDIGNO DUALの3Gの電話番号からの着信転送設定は行うことができない。「PHSの電話番号→他の電話番号」への転送サービスのみなので、その点は留意しておこう。

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